お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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2019年10月日録2

10/8(火)   上球磨の認知症初期集中支援チームに参加した。参加メンバーに熱心な支援者が多いので、個々のケースの解決法を検討するなかで、自然と地域課題が見えてくる。既存の医療・保健・福祉・介護などのシステムではうまく対応できないような困難事例も、「こういうふうにいまのシステムでは足りないんだ」と見抜けると、解決法が見えてくる。ただやみくもに支援しようとすることよりも、「なぜこのケースが支援困難になっているのか?」をじっくり考える方が、結果的にはケースへの支援になるところがおもしろいところだ。困難なケースほど、本質を突いた見立てが役に立つ。
   お休みどころで相談を受けた。仕事や生活の大きな変更を含む「人生の岐路」では、先が見えないので視野が狭くなりやすい。少し大きな視点で見てみると、目の前に意外なチャンスがいくつもあることが多い。迷いの場面ほど、視点の切り替えのための時間や仲間が必要なのだと思う。
10/9(水)   人吉市にある青井阿蘇神社のお祭りである「おくんち祭(まつり)」があった。平日なので僕は祭りのことを忘れていて、普通に午前午後に地域支援の仕事を入れていた。でも人吉市内は小学校も休みになり、子どもたちは参加を楽しみにしていたので、昼の合間に家族でお祭りに出かけた。出店で買ったものを食べたりするくらいなのだが、人が多くて活気があるので、子どもたちは高揚していた。お祭りは地域の人々の凝集性を高める古くからの仕組みなのだろう。どうやって現代人の心にも響くお祭りを作るかは、地域活性化のための大きなテーマなのではないだろうか?
10/12(土)   日本自閉症協会が発行している冊子『いとしご 178号』(日本自閉症協会発行、2019.9.8)が届いた。特集が「お金と幸せ 〜親なき後の子どもの幸せについて〜」となっていて、成年後見制度のいい面と悪い面について親と支援者の双方の立場から議論されていた。いい面としては、親が亡くなっても子どもが金銭管理や手続き代行をしてもらえることがある。つまり生活の根幹は守られる。一方で悪い面としては、いまの後見制度は財産保護に力点がありすぎて、「お金を積極的に使って本人が幸せを味わう」という視点に欠けていることがあるそうだ。つまり今後は本人の幸福度をどうやって高めていくかを制度の目標に置かないといけない。精神科の支援においても最近は本人の幸福度を高めることが目標になりつつある。現代においては「幸福とは何か?」「それをどうやって実現するか?」を考えることが大事なテーマなのだろう。
   山形県の農民詩人である齋藤たきちさんが亡くなられた。妻の幸子さんがギリギリまで自宅でお世話をされていた。たきちさんが愛した富神山(とがみやま)の麓の地で、ゆっくり過ごされた時間は、働きづくめだったたきちさんへのご褒美だったのかもしれない。農協から自立した果樹農家として、産直のすばらしい果物を届け続けられた。それに加えて文学・芸術・歴史・教育などの分野で活動された。交友も大変広く、たくさんの優れた若い人を励まされていた。僕の先生に当たる人がまた亡くなられてしまった。政治などに絶望しながらも、いつも若い人たちに期待されていた。たきちさんの後を受けて、地方から世界を変えるような新しい視点が生まれるのではないか。
10/13(日)   球磨支援学校の文化祭である「くましえん祭」に家族で出かけた。例年参加しているが、ますます参加者が多くなっており、ややパニックに近いぐらいの混雑ぶりであった。販売もゲームも生徒たちが案内する形であったが、人が多すぎて落ち着かなくなる子もいた。カレンダーなど紙作品もほとんど売り切れていた。地域の発達症支援のセンター的な役割が支援学校には期待されている。文化祭の活気は、ニーズの高まりを反映しているのではないかと感じた。

 

写真5   人吉市の青井阿蘇神社の「おくんち祭」にて。子どもたちはおみくじを引いた。

 

写真6   お祭りの金魚すくいで子どもたちが取ってきた金魚を、美紗さんは水槽に入れてキッチンに置いた。

 

写真7   人吉球磨の秋から冬の朝は、霧が濃くなる。

 

写真8   冊子『いとしご 178号』(日本自閉症協会発行、2019.9.8)。特集「お金と幸せ 〜親なき後の子どもの幸せについて〜」がとても充実していた。本人の幸せにつながる金銭管理とは何か?

 

写真9   球磨支援学校の文化祭「くましえん祭」。写真には写っていないが、大変な混雑ぶりだった。

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