お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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ダイエットについて 2019年5月9日(木)

   僕はダイエットにはもともと関心がなく、つまらないと思っていました。テレビのコマーシャルでもダイエット食品の宣伝を延々とやっていますが、なぜなのか不思議でした。個人が個人のやり方で食べて生活していけばいいとだけ思っていたのです。
   ところが僕自身がダイエットをする必要性が生じました。コレステロールや中性脂肪の数値が高いので、医師から減量を指示されたのです。ですが僕はダイエットについて真剣に考えていませんでした。美紗さんは野菜や魚中心のメニューにするなど工夫してくれたのですが、さらに少しずつ体重が増えていきました。そのうちに「医療でできるのはここまでです。あとは自分で生活を変えていかないと、どうにもなりません」といった最後通告のようなお話が医師からあり、さすがに僕もどうにかしないといけなくなりました。
   ダイエットと聞くと思い出すのが、『 ダイエットは人生の哲学』(著:リチャード・ワトソン、訳:横山貞子、昌文社、2000年)です。これはダイエットに取り組んだ哲学者の本なのですが、名著であり、いままでにも何度か読み直してきています。再度読んでみましたが、やはり優れた本だという思いになりました。ただダイエットの具体的な技法を学べることよりも、著者の生きざまや覚悟の全体が表れているがゆえに名著であり、読んだからすぐにダイエットをできるというものではありません。とはいえこの本から学んだこともあり、それは以下の点です。

‘団蠅凌べ物を食べ続けたりするダイエットでは持続性がない。もとの食べ方に戻ったら、すぐに体重が戻ってしまう。
⊆造里△襯瀬ぅ┘奪箸鬚垢襪燭瓩砲蓮∪犬方の全体を変化させないといけない。いままでと違った行動や考え方をすることで、結果的に食べるものや食べ方が変わることが本来のあり方だ。味の好みや食に対する考え方も変化するはずだ。
真剣にダイエットに取り組むことは人生を自己管理することにつながる。強い意志・大きな目標・継続的な努力・柔軟で現実的な実践などが求められるという点では、世界全体を変えようとすることと同じように難しい。ダイエットを通して人は自己を鍛えることができる。目標を実現するには多大な犠牲が求められる。

   この本を読んで励まされることは、ダイエットということが非常に難しいけれどもやりがいのあることだとわかることです。「自分のたるんだお腹をへこませたいという見栄でやること」というイメージを持っていたのですが、この本を読むと、「ほんとうに人々のためになる活動をしたいなら、ダイエットもできるようでないといけない」という気持ちになります。「地域にこころの相談を浸透させたい」ということと「ほどほどにやせたい」というのでは目標は全く違いますが、進展していくプロセスには共通性があるそうです。
   そういうことで僕のコレステロール値が安定するように意地でもダイエットを成功させないといけなくなってきました。といっても特別なことをするわけではなく、以下のことをするだけです。
〔邵擇箋を多く食べる。
∈能蕕北邵擇ら食べる。
M漆のときにはごはんやパンなど炭水化物を避ける。
せ劼匹發残した食事を「もったいないから」といって食べ過ぎない。
   やってみて結果的にわかったことですが、野菜から食べると、ガツガツ食べなくなります。野菜をあまり好きではないので、どちらかというと消極的に食べるからです。もし最初にハンバーグやコロッケ・カレーなどを食べるとすると、おいしいこともあって流し込むように食べてしまうのです。「食べるときによく噛みなさい」といままで何度も言われてきましたが、一度も実現できませんでした。それが野菜から食べるようにしたら、結果的にゆっくり噛んで食べるようになりました。「おいしい」「はやく食べたい」という気持ちをあまり持ち過ぎないで食べた方がいいみたいです。
   また胃袋はある程度いっぱいになると満足するんだということもわかりました。いままでは「白米はこのぐらい食べないと満足できないはずだ」とか「肉類もないと」といった思い込みがありましたが、野菜ばかりを食べてもお腹いっぱいの感覚になるのです。「野菜だけでは絶対に満腹感はないはずだ」と思っていましたので、意外でした。
   朝ごはんはしっかり食べないといけないということもわかりました。朝ごはんも野菜だけでいいのですが、外来診療のある日には昼過ぎになると疲れた感覚に襲われます。午前中に継続受診の人を診察し、13時とか14時とかに2件目の新規受診者や入院患者に対応するのが僕のスケジュールで、お昼ごはんを食べる前に精神的な力を要する仕事があるのです。ですので朝ごはんをいちばん多く食べるようになりました。以前は夜ごはんにいちばん食べこんでいたのですが、夜には激しい仕事もないですから、あまり食べこまなくてもいいのです。
   体重は以前は73圓世辰燭里、いまは70圓阿蕕い砲覆蠅泙靴拭まだ本格的にダイエットに取り組んで数か月にしかなりませんからなんとも言えませんが、野菜を多くとることは少なくとも体にいいようです。「63圓阿蕕い魄飮できれば薬も必要なくなるでしょう」と医師もおっしゃっていました。
   「ダイエットに取り組むことで生き方が変化していく」というのが上記の本の趣旨でした。たしかに僕もダイエットの副次的な効果があるのを感じています。
〇纏の効率が以前よりもよくなった。
∩蠎蠅亡鵑蠹困うとするばかりでなく、少し突き放して考えることがしやすくなった。
A瓩仕事が終わった日には早く帰ることに対して罪悪感を感じることが減った。
せ纏よりも家庭を優先できるようになった。
   つまり余分なものを省くことがしやすくなったのかもしれません。結局ダイエットは人生の整理や掃除につながるのではないでしょうか。不必要なことに手を出し過ぎず大事なことに集中するというのがその教えなのかもしれません。僕は「あれもこれも」と手を出しがちなので、ときには整理することが必要なのでしょう。ダイエットに取り組みながら、人生自体もスリムにしていければと思います。

 

写真1   『 ダイエットは人生の哲学』(著:リチャード・ワトソン、訳:横山貞子、晶文社、2000年)。故・上島聖好さんが訳者から寄贈されたもの。ダイエットと、著者の研究している哲学と、そして著者の生き方が一体となっているところがすばらしい。ダイエットの技術書ではない。

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