お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
<< January 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 2018年10月日録1 | main | しずくの入院 2018年10月20日(土) >>

慈恵病院で話す 2018年10月24日(水)

   先月「周産期懇話会」という産婦人科スタッフの勉強会でお話させていただけました。そのときに質問してくださったのが産婦人科医の蓮田健さんです。自分が人前で話すときにいちばん恐れるのは、つまらなくて誰も反応してくれないことです。なので蓮田さんが発達症の困難事例の対応について質問してくださったときには、非常にありがたかったのでした。まさにそここそ僕がお伝えしたかったことだからです。
   会のあとにも蓮田さんと話し、非常に近い関心領域があると感じました。直感的なのですが、「自分にとって大事な人になる」と感じたのです。その後メールでやり取りしながら、僕も蓮田さんの慈恵病院に話しに行かせていただき、蓮田さんにも僕の病院の発達症勉強会でお話いただけることになりました。短時間の出会いからここまで発展することは異例ですが、人の出会いにはそういうことがあります。不思議ですね。
   ほんとうは家族で慈恵病院に行かせていただき、子どもたちと蓮田さんのお子さんたちで食事をしていただく予定でした。蓮田さんはきわめて大きなエネルギーで、僕たちのもてなしを考えてくださり、驚きでした。いままでにそんなに真剣に食事の場所や内容を考えてくださる方には出会ったことがなかったです。残念ながら娘のしずくが病気で入院してしまいましたので実現しませんでしたが、ぜひいつか機会を作れればと思います。
   そういうわけで僕1人で出かけました。蓮田さんの慈恵病院は「こうのとりのゆりかご」という、赤ちゃんポストを行っている日本で唯一の病院です。いろんな事情で赤ちゃんを育てられない母親たちが、赤ちゃんを置いていかれるそうです。その受け入れをして、乳児院につないだり、特別養子縁組した手配をしたりされているそうです。それだけでも驚きですが、さらに相談員を3人も置いて妊産婦の電話相談を無料で受けたり、子ども食堂をされたりと、多様な支援を展開されていてすばらしいです。
   しかも人助けを経営も成り立たせながらされているというところがさらにすごいところです。熊本市のような大都市になると、産婦人科の病院の競争も激しく、運営していくだけでも大変です。そこに「お金にならない」活動をたくさんされています。蓮田さんで超人的に働かれているからこそ成り立っているのではないかなと想像します。
   さて病院スタッフの皆さんの勉強会で発達症の支援と、産婦人科と精神科の連携支援の話をさせていただきました。あとでスタッフの方とお話すると、やはり支援が難しい多問題ケースをたくさん抱えておられるそうです。多問題家族のケースなどは解決には何年もかかることが多いです。僕からすると、関わって悩んでくださる方がいること自体がすばらしいことだと思いました。ぜひこれからもいっしょに勉強や事例検討などをしていきたいです。
   そのあと蓮田さんのご家族にお会いできたり、蓮田さんと食事しながらお話を聞けたりしました。形は全然違いながらも、地域にある支援が入りにくい困難事例の解決に向けて取り組んでいるというところは共通でした。なので分野が違うという感じがあまりしませんでした。むしろ似ている点が多くて驚きました。
   僕の人生では、ときどきですが、新しい分野に目を開かせてくれる「人生の師」との出会いに恵まれてきています。蓮田さんもまた、僕を刺激して育ててくださる方なのでしょう。そういう出会いはまさに天の恵みで、感謝するほかありません。これからどんな形でいっしょに活動していけるか楽しみです。蓮田さんにお話に来ていただく。

 

写真1 「こうのとりのゆりかご」。いろんな事情で赤ちゃんを育てられなくなった親が、子どもを置いていかれるそうだ。慈恵病院ではただ受け入れるだけでなく、親の相談に乗ったり、さまざまな支援活動をされている。

『お休みどころ』通信 | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | - | -

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://oyasumidokoro.rongakusha.com/trackback/1424973
この記事に対するトラックバック