お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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2017年4月日録1

4/5(水) 用事が終わって次の用事までの時間があったので、息子の響を連れて宮崎県の「えびの市」に行ってみた。人吉市とは隣どおしであり、高速道路を使えば20〜30分で行ける。それなのに僕たちはえびの市に行くことがいままでは少なかった。県をまたぐとなると、無意識のうちになんとなく遠い気がしてしまうのかもしれない。
  車のなかで響が寝だしたので、美紗さんといっしょに「えびの市民図書館」(〒8894311宮崎県えびの市大明司2146-2、電話0984350242、ウェブページ)に行くことができた。いい図書館に入ると自然といろんな本を見て歩いたり手に取ったりしたくなるが、えびの市民図書館はまさにそうだ。資料が充実しているのに、本の山の圧迫感がない。空間づくりに曲線が生かしてあり、来館者がくつろげるように「余白のスペース」があちこちに用意されているからだろう。
  そのうちに響が起きたので、いっしょに絵本コーナーに行った。偶然手に取った絵本が『シェイカー通りの人びと』(アリス&マーティン・プロベンセン作、江國香織訳、ほるぷ出版、1999年)だった。田舎の素朴さをそのまま表したような絵が素敵だ。たいした出来事が起こらないで、こまごまとした街の様子が続くのだが、登場人物たちにまるで生きているような個性があって惹き付けられる。派手なドラマはないのに最後にジーンとくるのは、やはり絵の力が大きいのだろう。
4/11(火)上球磨認知症初期集中支援チームの会議のあとに、交流のための食事会があった。普段お会いできない行政の方や警察の方も来てくださり、お話できてうれしかった。認知症の困難事例にはDV、虐待、犯罪、貧困、家族機能の低下などが関わっていることが多く、医療や介護のアプローチだけではうまく支援が進まない。ぜひ行政や警察の方たちにも会議に参加していただいて、支援の幅を広げていけたらと思う。
4/14(金)お休みどころで相談を1件受けた。病院での仕事と違って、家族同伴で相談に来る人たちの場合には、「何のために行くのか聞いていない」ということがよくある。また相手が僕のことを全然知らないこともよくある。「誰が、何のために、ここで、何をしているのか」がはっきりしていないわけであり、お互い手さぐりでの対話となる(精神科の専門用語で言えば、「非常に構造化されていない面接」だ)。
  相談の骨格がはっきりしていないため、話がどこに行くかとか、先がどうなるのかが読みにくい。浮遊するような感じで相談が進む。なので不安定感を感じながらの会話になる。
  一方で、話の展開が決まりきっていないため、うまくいけば非常に的を得た面談になる。また相手がいちばん困っている点を見つけて関われるため、やりがいがある。互いに協力しながら答えを見つけていく「共働の意識」も持ちやすい。
  相談や面談をする場合には、会話の自由度を意識して臨むのが大事だ。自由度が高ければ、一般人どおしの会話に近くなる。自由度が低ければ、専門家と相談者のやり取りに近くなる。相談や面談の目的に応じて、会話の自由度を調整する練習が必要だ。今回の相談は非常に自由度が高かったので、勉強になった。
4/16(土)子どもたちを連れて映画『モアナと伝説の海』(原題Moana、監督:ロン・クレメンツとジョン・マスカー、2016年、アメリカ)を見に行った。いままでは子どもたちが退屈して落ち着かなくなったり、泣き出したりして、じっくりとは映画が見れなかった。今回は最初に響が泣いたり、途中でやすみがポップコーンをほしいと言い張ったりはしたが、なんとか最後まで見れた。それも子どもたちがある程度内容をわかって、かつおもしろがっているようだったからうれしかった。
  美紗さんがディズニー映画を好きなので僕も観るようになったが、ディズニーのアニメ映画はどれも質が高くて驚かされる。歌、音楽、映像、キャラクターのいずれもが優れていて、娯楽でありながら総合芸術も目指しているのが伝わってくる。ストーリーの深みもあり、「現代の神話」といった感じだ。ディズニー作品を人生のバックボーンにしていく子どもたちも多いのではと思う。
  僕が共感できたのは、主人公のモアナが「自分に課せられた運命」に気づいて、引き受けていくところだ。「なんで私が?」というのがキーフレーズの1つだが、それは考えても答えの出ないことであって、結局は「持って生まれた力をどうやって活用すれば人々のためになるのか?」という問いに変わっていく。そのプロセスは僕たち1人1人に重なるところがあるのではと思った。
  一方でいわゆるサクセスストーリーになりすぎているような気もした。モアナは挫折や失敗もするのだが、本質的な敗北ではなく、あくまでもアクセントとしての「一歩後退」に過ぎない気がした。「自分の限界を知る」といった要素も、もっと設けてほしかった。

 

写真1 人吉市にある「村山公園」にて。岩のうえに乗った響はおたけびを上げる。

 

写真2 球磨川のほとりを歩く響。川と同じ高さに下りると、景色の自然度が高くて気持ちがいい。

 

写真3 春になって、次々と庭に花が咲いている。

 

写真4〜6は水上村にある公園「水上カントリーパーク ほいほい広場」で撮った写真です。

写真4 響は必死で遊具を登ろうとする。

 

写真5〜6はほいほい広場にある「ギャラリー&カフェ宙(sora)」で撮った写真です。

写真5 天体観測所がアートカフェになっている。

 

写真6 創作アート作品がたくさん売られている。店長の宇井恭子さんの料理も個性的でおいしい。

 

写真7〜8は宮崎県えびの市にある「えびの市民図書館」で撮った写真です。

写真7 保健センターや資料館などの集まった一角にある。

 

写真8 絵本『シェイカー通りの人びと』(アリス&マーティン・プロベンセン作、江國香織訳、ほるぷ出版、1999年)。ドラマティックでないごくありふれた光景の積み重ねが、かえって感情を呼び起こす。 

 

写真9〜12は宮崎県えびの市にある「古民家カフェ 田の神さぁ(たのかんさぁ)」で撮った写真です。

写真9 鳥居がある不思議な建物に入ると・・・。

 

写真10 おしゃれなカフェレストランになっていた。お客さんが多くて驚いた。

 

写真11 ポニーや引退した競走馬が飼われている。

 

写真12 鹿もいた。

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