お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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2017年2月日録1

2/7(火) 上球磨認知症初期集中支援チームの会議に参加した。主に認知症の困難事例に多職種で関わるチームだ。支援するケースは深刻な状況のものが多いが、チームワークがとてもいいので、和気あいあいと話せて楽しくなる。そしてチーム員どうしの信頼が強くなることで、結果的に認知症の困難事例の支援が進んでいくから不思議だ。難しいケースほど、いろんな角度から柔軟に対策を考えるのが必要であり、そのためには「どんな意見でも気楽に話せる雰囲気」が不可欠なのだろう。すばらしいメンバーが集まっているからこそできることだと思う。 
2/13(月) 日本医師会から毎月雑誌が送られてくる。僕は精神科以外の医療の動向について知る機会がほとんどないので、雑誌の特集記事を読むのはとてもためになっている。それに加えて数か月前に『WMA 医の倫理マニュアル』(原著第3版、樋口範雄監訳、日本医師会発行、2016年)という薄い本が入っていた。全然期待せずに読み始めたのだが、非常に内容が深く、充実した読書となった。
  「医療倫理」と聞くと、医学研究の際にきちんと同意を得ることとか、出生前診断などが思い浮かぶ。だがこの本ではもっと広く医療の基礎となる問題を取り扱っている。例えば以下のような問題だ。「医師に期待される「価値あるもの」の中核とは?」。「医の倫理は時代や国によって変わるのか?」。「判断が難しい問題へのアプローチにはどのような種類があるか?」。「どのような状況で、どのような根拠のもとで、診療を拒否できるのか?」。「患者本人に判断能力がない場合の意思決定プロセスとは?」。「守秘義務を破ることが肯定される状況とは?」。「あまりたくさん使えない医療資源をどのように分配するか?例えばICUの残り1つのベッド、移植用の臓器、非常に高額な薬など」。「同僚の非倫理的な行為にどう対応するか?」。「医療チーム内で他職種とのトラブルが発生した場合にどうするか?」。
  こういった問題は一律の答えは見つからないし、この本も答えを提示するための本ではない。あくまでも過去の思索の積み重ねのなかから一般的に推奨される方向性を示してくれているだけだ。だがそれが非常に役に立った。というか医療の土台にある問題群を提示してくれていること自体が非常にありがたい。問題を意識するだけで、深みにはまらないことが多々あるからだ。価値ある本とは、価値ある問題を取り出してくれている本だと思う。
2/14(火) 子ども支援の会議に参加した。従来は支援機関の不足が話題になることが多かったが、最近では支援機関が増え、それぞれの役割分担を明確にする議論が必要になっている。また支援のすき間の部分にどう対応していくかという話題も出た。発達症の問題は子どもの時期だけではなく、大人になってからも支援が必要なので、生涯にわたる支援システムをどう作るかという話題もあった。課題は尽きないが、改善に向けて多くの人が動いているのがわかり、支援システムの構築が前進している手応えを得た。球磨地方には優れた支援者がたくさんいるので、連携を良くしていけば、より効果的に子どもや保護者を応援できるのではと思う。
2/18(土) 若い友人のK君が遊びに来てくれた。深く掘り下げて考えるのが得意なK君は、一方で考え過ぎて身動きが取れなくなってしまいやすい面もある。僕の役割はK君の話し相手になりながら、K君の潜在力を「周りの人たちとのつながりを作る力」に応用していくお手伝いをすることだ。
  逆にK君が僕を育ててくれる面もある。話しながら僕が大切に感じていた本や体験を、いくつも思い出した。最近は生活が慌ただしくて、すっかり忘れてしまっていた。
  それだけでなく、自分よりも優秀なK君に「自分がこうだったら良かったのにな」という夢を託している面もある。それは「同級生に対してはたらきかける」ということだ。僕は学校の外に自分の先生や仲間を求めることはしたが、学校のなかにはあまり強いつながりを作れなかった。K君のように自分の考えをもとに集会や研修会を企画できることはすばらしいことだと思う。
  若い人と話すのはうれしいことだ。それは自分の経験や知識が活用してもらえる喜びなのだと思う。変な言い方だが、僕たちのなかには「自分の一部を若い人たちの血肉にしてもらいたい」という本能のようなものがあるのではないか。教師の人たちが過重労働に耐えられるのは、この本能のおかげだと思う。

 

写真1 あさぎり町にある美容室「レッドヘア」にて。髪を切る間、響はおとなしく座っていた。

 

写真2 うっすらと積もった雪を見てごきげんの響。人吉市では今年は雪が少なかった。


写真3〜4 「人吉クラフトパーク石野公園」の「チビッコ広場」にて。明るくて遊具も多いので他の家族連れとよく会う。

 

写真5 人吉市にある電車の駅「大畑駅(おこばえき)」。かなり山を登ったところにある。

 

写真6 プラットフォームは明るい。

 

写真7 大畑駅の手前にある「人吉梅園」。山の斜面が一面梅だ。

 

写真8 同じく人吉市の大畑地区にある「レストラン赤い屋根」。

 

写真9 店内では時間が止まったような雰囲気にひたってゆっくりすることができる。

 

写真10 保育園のマラソン大会で走るやすみ。結果は最下位だったが、がんばって完走できたそうだ。僕は応援に行けなくて残念だった。

 

写真11 家のそばの散歩コースで犬のチビを散歩させる。14歳くらいになり、ずいぶん痩せてしまった。

 

写真12〜13は人吉市の街中に出かけた際の写真です。「人吉球磨は、ひなまつり」と銘打って、あちこちでひな人形が展示されています。

写真12 ホテル「人吉温泉  鍋屋本館」でおひなランチを食べる。

写真13 「人吉温泉女将の会  さくら会」がこの季節に開く「お休処おひな庵」。手作りの小物もたくさん売られている。

 

写真14 『WMA 医の倫理マニュアル』(原著第3版、樋口範雄監訳、日本医師会発行、2016年)。わかりやすくて、かつ深くて広い本だ。医療の基礎にある問題群を提示してくれている。

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