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泉谷龍さんからのメッセージ

泉谷龍さんからのメッセージ
2011年3月20日(日)

友人の泉谷龍(いずみやりょう)さんからのメッセージです。2011年3月11日(金)から続いている東北地方太平洋沖地震およびそれがもたらした災害についての文章です。


『先祖の涙』

今回の災害は、日本の根幹であり、転換期に今まさに触れている時期といえるのかもしれない。

この規模の地震は同じ範囲で1200年前の800年代に一度起こったことがあるらしい。この地震を1200年に1度の地震と捉えると1万年前から数えて9回目の地震である。

言いたいことは、この列島自体、地震でできた島だし、日本列島に住んできた民は、集団として「地震の記憶」を持っているだろうということである。

日本文化が、自然を驚異でありかつまた多大な恩恵を与えてくれるものとして捉え、自然を超克することなく、自然と調和する文化を育んできたのは、「地震の記憶」が根幹にあったからなのかもしれない。

自然を乗り越えて超克していくという西洋のような発想が、この列島からオリジナルなものとして生まれなかったのは、この列島に住む集団に備わった根幹的な気質のせいもあるかもしれない。

いままさにその根幹に触れている思いがする。

こんなに辛い島だけど、うちらの先祖が何度も、大地ごと揺れるのを涙をもって体験し、文化の底にその記憶をしまってきた島なのだと思う。

その底が蘇った。

科学の粋を集めたような原発も震わせながら…。

1200年ぶりにこの列島の根幹に再会している今なのかもしれない。

この地震を通して輪を作り励まし合い文化を作り、我々がまた未来の先祖になるのかもしれない。


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