お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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自閉スペクトラム症支援の講演会に参加する1 2018年9月1日(土)

  子どもの発達症支援をしていると、「療育」という言葉によく出会います。とても幅の広い言葉で意味をなかなかつかみづらいのですが、子どもの発達を促進したり、社会生活上の問題への対処法を考えたり、保護者のサポートをしたり、といったことを含んでいます。施設に通所するタイプの療育が多く、通所できる日数は本人の状態を踏まえて市町村が判断します。もっとも盛んなのが就学前の時期(小学校に入るまでの時期)であり、それから小学校の時期の子どもも多く利用しています。中学生や高校生も利用はできるようですが、利用者の数はだいぶ少ないと思います。 
  発達症はADHD以外はしっかりした薬物治療がまだない状況であり、診断後のケアは主として療育機関や教育機関でなされています。ですので療育機関とも連携をしたいのですが、いくつか問題があるのです。最大のものは、療育機関の質がまちまちであることです。発達症支援の活動を長くしている人たちが運営している療育機関もありますが、ここ数年の間に急増した療育機関のなかには、子ども支援にほとんど関わっていない人ばかりのところも多いのです。またかなり偏った考え方のところもあります。
  僕は人吉球磨地域の療育に関する会議に参加させてもらっていますが、この「質がまちまちである」という問題は毎回のように話題になります。発達症の子どもは多いので、療育機関も数が必要なのですが、ただ単に子どもを預かっているだけのようなところもあるそうです。悩ましい状況ですね。時間をかけて地道に研修会などをしていく以外に解決法はなさそうです。
  一方で医療型の療育施設というものがあり、熊本県には3ヵ所の療育センターがあります。人吉球磨地域の子どもたちが多く通っているのは松橋にある熊本県こども総合療育センターです。ここには医師はもちろん作業療法士、言語療法士、理学療法士、保育士、社会福祉士など多職種が配置されていて、施設面でもとても充実しています。ただ利用する子どもがあまりにも多くて、新規の受診は半年待ちの状況です。殺到しすぎているのを改善するためには、地域の医療機関に分散して診療していくしかなく、人吉球磨地域なら僕のいる吉田病院にその役割が期待されています。
  熊本県こども総合療育センターの医師のなかでも、Iさんは以前から僕がいろいろ教わっている方です。医師としても研究者としてもキャリアのある方で、支援者の間で尊敬を受けている方なのですが、非常に謙虚で腰が低いのです。僕は素人のような状態で子ども支援の活動を始めたのですが、僕に教えてくださるだけでなく、僕から学ぼうとされる(?)ような感じで接してくださいます。これはいつお会いしても変わらないIさんの特徴で、「ほんとうに優れた人は飾らないし威張らないんだ」ということを毎回感じます。
  そのIさんから、ゲイリー・メジボフという人の講演会が熊本市であるので参加しませんか、と誘ってもらいました。療育分野の中心的な技法である「TEACCH(ティーチ)」を確立した人の1人なのだそうです。僕はTEACCHについては名前を知っている程度で詳しくありませんが、Iさんのお勧めなので参加してみることにしました。僕が診療している子どもたちの多くが土曜日の外来に来てくれるので、土曜日を休むのは大変なのですが、外来の看護師さんがどうにか調整してくれました。
  当日会場に行ってみて驚いたのですが、参加者が非常に多かったです。500人とあとで聞きました。療育について学びたい人が多くなっていることがわかり、うれしかったです。
  講師のゲイリー・メジボフさんは初期からTEACCHを育て上げてきた方だけあり、いたってシンプルな言葉で支援の技法や思想を語ってくださいました。「どんな技術でも、もとを作った人は、難しくは語らない」というのがいままでの僕の経験ですが、まさにその実例のような方でした。
  印象的だったのが、理論と実践だけでなく、思想を三本柱の一つにされていたことです。思想という言葉は正確ではなく、「支援に当たるうえで大切にしている価値観」といったものなのですが、この部分のお話がもっとも感動的でした。理論や実践は本で学べるかもしれませんが、価値観や思想は本人を前にしないと伝わりにくい部分があります。その人の存在感のなかに大事なメッセージがあるからです。メジボフさんは大きなことを語る人ではないのですが、淡々とした語り口のなかに、誠実さ・謙虚さ・忍耐強さ・思いやり・対等性・実践での思いきりのよさ、といった価値が結晶化していました。
  メジボフさんのお話のなかで特に個性を感じたのは、エネルギーについてのお話です。メジボフさんはTEACCHを実践する組織のリーダーを長くされていました。人を雇ううえで大事にしていたのは、最初のうちは経験の有無や推薦状の有無だったそうです。ですが時間を重ねるなかで、「その人がどのくらい前向きなエネルギーを持っているか」に変わってきたそうです。「経験や知識は教えることもできる。でもエネルギーは教えて与えることはできない」。「1人の人がエネルギーを持っていると、その活動全体が伸びていく。逆に負のエネルギーを持った人が1人いると、その活動全体がしぼんでしまう」と話されていました。長い経験を経たとても知恵深い言葉ですね。
  メジボフさんは発達支援の目標を「その人の社会生活の自立度が高まること」「その結果その人が自信を持てること」に置いているそうです。これこそがまさに療育という言葉の意味なのでしょう。発達症の人たちが自分でできる社会活動を増やせるように支え、自信と充実を味わってもらう。その道のりに付き添っていく黒子の役割が療育の使命なのだと思いました。すばらしい仕事ですね。精神科医療の立場から、僕も応援していきたいです。

 

写真1 講演開始前の会場。すでに人がいっぱいだった。

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自閉スペクトラム症支援の講演会に参加する2 2018年9月1日(土)

講演会「自閉症を正しく理解すること」(ゲイリー・メジボフ)の要点


●自閉症の人の学習スタイル
・TEACCHプログラムの創設者であるエリック・ショプラーははじめシカゴ大学のOrthogenic Schoolで自閉症の子どもたちのケアを学んだ。そこでの基本方針は、(貎討ら離す、▲侫薀好肇譟璽轡腑鵑覆匹瞭眦感情を行動で表出させる、だった。でも子どもたちがよくならなかった。
・エリック・ショプラーはOrthogenic Schoolを反面教師として支援法を考えた。基本的な考え方は、ー閉症の原因は母親ではなく脳にある、⊆由に行動させることではなく、本人にわかりやすい環境を作ってあげること(「構造化」)を重視する、だった。
・エリック・ショプラーは自閉症支援の理論的な基盤を探していた。ゲイリー・メジボフは認知社会学習理論を学んできていたので、ゲイリー・メジボフにいっしょに活動してくれるように頼んだ。
・自閉症の人たちと定型発達の人たちの脳の働きや認知の仕方には違いがある。そこに注目して違いをていねいに把握して、その上で支援法を考えるのがTEACCHプログラムの土台。脳の損傷ではなく、脳の違いと考えたところに独自性があった。
・学習スタイルの要点は以下の7項目になる。(顕修箸靴討亮閉症、∋覲佚に学ぶことの強さ、ものごとのつながりの把握が苦手、ぜ孫垉’修瞭団А癖孫埆萢が苦手)、ズ拮瑤肪躇佞鮓けやすい、刺激への反応の違い(感覚過敏)、Ь霾鵑鬚泙箸瓩△欧襪海箸龍貅蠅機
・自閉症の人の特性をていねいに把握して相互理解を促進することは、異文化間に橋をかけることに似ている。
・目で見て学ぶことが、耳で聞いて学ぶことよりも圧倒的に得意な人が多い。なのでできるだけ絵や図、写真などを活用する。自閉症の人は感情の理解が特に苦手だが、人の感情も絵や写真を使って伝えていく。たとえば驚きの感情なら、ビックリ箱や驚きの表情などを絵で示す。
・ものごとのつながりの把握に時間がかかることが多く、ゆっくり伝える。また頭のなかの情報を使うのにも時間がかかることがある。
・たとえば「車というもの」と「クルマという言葉」を結びつける練習をするときには、絵と言葉が並んでいる図(「絵を本のような辞書」)を使う。
・1つだけの作業なら得意な人が多いが、いくつもの作業を同時並行で進めていくのは苦手な人が多い。特に優先順位を付けることや段取りをすることが苦手。そのためにスケジュールを作って張り出すことなどが助けになる。
・注意が細部に向きやすい。細かく具体的に把握するのは得意だが、たくさんのものの全体像を見るのは苦手。なので一度にたくさんのことを伝えるのではなく、1つずつ示すことが支援になる。
・環境からの刺激への反応の仕方にも違いがある。より狭くより強く感じることが多い。たとえば音をよりうるさく感じたり、光をまぶしく感じたり、においをくさく感じたり、シャツの肌触りを気持ち悪く感じたりする。
・1つの絵のなかのパーツには目がいきやすいが、その絵が全体として何を伝えようとしているかの把握に苦労することが多い。
・いつ、どこで、どのようにしたらいいのかを、はっきり示すことが支援になる。「なんとなく、こういう風にすればいい」というのでは、はっきり正しいのか間違っているのかがわからない。定型発達の人は逆にあまり細かく縛られない方が楽に感じる。
・全く新しいことよりも、なじみのあることの方が楽。少しずつ変化をつけながら学んでいけるようにすることが支援になる。
・自閉症の人の求めていることのなかで、いちばん基本的なのは以下の4点。\こΔ鰺解したい。⊆,鵬燭起こるかをつかみたい。正しいか間違っているかがはっきりわかる。ぜ分が状況をコントロールできている感覚を持てる。

 

●構造化された指導
・構造化の技法には、(理的構造化、∋間のスケジュール化、3萋飴抉腓了伝箸漾↓せ覲佚な構造化、などがある。
・スケジュールに慣れていくなかで、子どもたちは時間の整理の仕方を身につける。
・構造化の工夫の例には以下のようなものがある。
・絵カードで次にやることを示す。
・本人が興味を持っているものを活用する(例えばアニメのキャラクター)。
・文字を大きくして、項目と項目の間に間隔を取る。
・知的な課題が大きくて絵カードを理解できない人の場合には、具体物で伝える。例えばお皿が置いてあれば食事をする、くつがあれば外出する、など。
・複雑な活動の場合にはアクティビティ・システムを作ることもできる。活動の内容を多段階に分けて、視覚的に提示する。例えば食事なら「サラダ」「スパゲッティー」「アイスティー」「別の1つを選ぶ」といった具合に。
・入浴の際に左のひじばかりを洗っていた人の場合、体を洗う活動を、「頭」「胴体」「両手」「両足」「タオル」といった具合に絵カードで提示した。
・スケジュールどおりに進められない場合もある。その際には当日のスケジュールと翌日のスケジュールをいっしょに持ってきて、明日やりましょうと説明すると、受け入れられることが多い。
・支援の目指すところは本人の生活や社会活動の自立。1対1で付き添わなくても活動できること。そのなかで本人の自信がついていく。
・アクティビティ・システムは個別のニーズに応じてさまざまに応用できる。
・例えば調理、買い物、1週間の予定、衣類の衣替え、窓拭き、植物の水やり、歯みがき、ごみの分別、草取りなど。
・その人がなぜ活動できなくなっているのかを分析して、その人に合った構造化の工夫をすることが大事。
・構造化のメリットには以下のものがある。環境を予測可能なものにできる。情報を順序立てて視覚的に提示できる。慣れている活動の範囲を拡大できる。興味の範囲を広げることができる。生活の自立度を高めていくことができる。

 

●自閉症支援でもっとも大切なこと。
・中核的な価値観(コア・バリュー)は、TEACCHの支援者の姿勢や向き合い方について、あるべき姿をまとめたものである。
・中核的な価値観は自分から書いたものではない。TEACCHの見学にあちこちから来られた訪問者のなかに、「TEACCHには理論や技法だけでなく、独特の精神や哲学がある」と言ってくださった方が多かった。それでまとめてみてスタッフの意見を聞いてみたら、関心が非常に高かった。そこでいまに至るまでまとめ続けている。
・スタッフの関心がいちばん高かったのは、「自閉症を理解すること」だった。そこには自閉症という文化を理解し、受け入れ、好きになり、敬意を抱くというプロセスが含まれている。どれほど彼らが苦労していることか。
・「50年にわたって自閉症を支援し続けている人はなかなかいない。どうしてそんなに続けることができたんですか?」と聞かれることもある。考えてみると、私が自閉症の人たちを好きであり、尊敬しているからかなと思う。彼らとはいっしょに笑うことができる。彼らとは違いがあるからおもしろい。
・氷山モデルの考え方が役に立つ。自閉症の人たちの行動は氷山の目に見える部分のようなもの。その下にはずっと大きな氷の塊がある。彼らの認知特性や感覚の問題などが、目に見える行動の背景にある。目に見える部分だけに注目していてはいけない。
・常に最高の仕事を目指す。他の人たちが賢明だと思う以上のケアをする。人が安全だと思う以上のリスクをおかして支援する。人が現実的だと思う以上のことを夢見る。人が可能だと思う以上のものを期待する。
・技法と同じかそれ以上に人間関係が重要。エリック・ショプラーは未発達の技法から始めざるをえなかった。その段階でも自閉症の人たちの母親たちとのつながりのなかで、人が集まり、活動が発展してきた。いまでは技法はだいぶ洗練されてきた。それでも母親たちとの関係は変わることなく続いてきた。
・自閉症のケアはストレスフルな活動なので、親たちと支援者たちが、互いに支えあうつながりが必要だ。
・いっしょに働くチームには、互いに敬意を持ち思いやること、おおらかな気持ちで接すること、働きながら楽しむこと、が必要だ。
・他の人や状況に対して、いつもいい面を探していくこと。「幻想なき理想主義者」(JFケネディ)として振る舞う。誠実さと肯定的な精神を持つ。
・人間の持つエネルギーがとても大事。自閉症支援は非常にエネルギーを要する仕事だ。私はTEACCHのチームに人を雇うとき、最初は経験の有無や推薦状の有無に注目していた。でも年月がたつうちに、次第にその人の持つエネルギーを見ようとするようになった。経験や知識はもちろん大事である。でも前向きで肯定的なエネルギーはもっと大事である。なぜならエネルギーは教えて伝えることはできないから。
・TEACCHではジェネラリスト・モデルを採用している。役職による仕事の違いはあっても、基本的には誰もが問題に関わり、解決を探すべきだと考える。特定の職種の人だけが問題に取り組むのでは、組織が硬直化して前に進めない。
・TEACCHの伝統に誇りを持ち、伝統から学ぶことは大切だが、それ以上に変化し続けていることが大切。
・私は海外平和部隊でミクロネシアで教育を3年間手伝った。教えた人たちのなかには、貧しかったり、家庭が不遇だったり、教育を受ける機会がほとんどなかった人たちがいた。決して傲慢になってはいけないと学んだ。
・自閉症の人たちにこちらの真心が伝わらないと、信頼してもらえないところがある。
・人としての発達のなかで、「自立して生きていける」ということがとても大切。あまりにも完璧にケアしようとしている保護者には、「子どもさんの自閉症の部分のケアは完璧ですね、でも子どもさんには「子ども」の部分もあり、遊んだり笑ったり自由に過ごすことも大切なんですよ」と伝えている。
・自閉症支援はほとんどほめられることのない仕事だ。自分たちの仕事について、親や教員や他の支援職が全く気づかないことがよくある。でも人を変えうる仕事だと考え、自分を励ましている。誇りを持ち、光栄に思っている。
・詩人のゲーテは詩のなかで、生きがいのある人生について書いている。「仕事をいっしょうけんめいにすること、楽しみを持つこと、世界を変えること」と。支援職の皆さんの仕事は世界を変えているんです。
・他者の強さや経験、ものの見方に価値があると考える。他者の言うことによく耳を傾け、自分の考えに彼らが反対しても防衛的にならないように気を付ける。自分自身の限界を認識する。

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周産期懇話会で話す 2018年9月5日(水)

  僕の以前からの友人に瀬戸雄飛さんがいます。産婦人科の医師をされていますが、多方面に関心をお持ちで、精神科のことも学ばれています。すごく気さくですし、社会の問題に関わっていく姿勢をお持ちですから、僕にとっては話しやすい方なのです。
  瀬戸さんに初めてお会いしたときに、2つのことを言われたのを覚えています。ひとつはもともと学生時代から精神科に関心があったこと。もうひとつは、妊婦健診に全然来られない(支援が入らないハイリスクな)妊婦のケアができないか考えているということでした。共通の問題意識を感じてうれしくなりました。
  その後、瀬戸さんと協力して仕事をする機会がいつくかありました。妊産婦のメンタルヘルス問題のケアであったり、発達症がある妊産婦への虐待予防アプローチであったりしました。ちょうど産婦人科と精神科のはざまにある問題群に、それぞれの側から手を伸ばして取り組んだのです。
  産婦人科と精神科では診療スタイルの違いがあります。ひとつは時間のペースです。産婦人科は1日1日病状が変わったり、数時間で勝負したりします。ところが精神科は受診間隔も2週・1ヶ月・2ヶ月といった具合です。よくも悪くもゆったりなのです。もうひとつの違いは、診療の対象です。産婦人科は主に妊産婦や婦人科疾患の人を集中的に診療するのに対して、精神科は子どもから高齢者までと範囲が広いです。期間や対象を比較的限定して集中的に関わるのが産婦人科なのに対して、精神科は広く薄くといったところがあります。この違いがあるために連携しにくくなっていますが、互いに少しがまんすれば、乗り越えて協力することも可能なのです。
  さて、最近2つの勉強会がありました。僕が同僚たちといっしょに瀬戸さんを講師に招いた勉強会と、瀬戸さんが僕を誘ってくださっていっしょに話した勉強会です。たまたまなのですが、ほぼ同じ時期になりました。
  瀬戸さんをお招きしたのは、吉田病院の子ども支援チームが主催している発達症勉強会です。瀬戸さんは妊産婦のメンタルヘルスケアについて話してくださいました。なぜ産婦人科スタッフがメンタルヘルスの問題に関心を持っているのか?どのようなケアをしているのか?それが実証的に論じられていて、非常にためになりました。瀬戸さんは産婦人科医なのですが、自分たちよりも精神科の仕事のほんらいあるべき姿に近い診療をされていると感じました。
  瀬戸さんが招いてくださったのは、「周産期懇話会」という勉強会です。熊本大学附属病院の産婦人科医の方が呼びかけ人になっているもので、年に数回開催され、すでに200回以上の歴史がある集まりです。助産師・保健師・医師など産婦人科関係の方が広く集まるとのことでした。
  この場で瀬戸さんは妊産婦のメンタルヘルスケアを、僕はハイリスク妊産婦と発達症について話しました。意図したわけではないのですが、まさにいままで瀬戸さんとしてきたことの総まとめのような感じだったのです。
  僕が話してみて意外に感じたのは、産婦人科関係の方々も精神疾患の問題に困られていて、すごく関心を持ってくださっているということです。瀬戸さんとはたまたま仲良くなったのですが、産婦人科と精神科という2つの世界もつながりあうべき時期に来ているようです。
  僕は産婦人科関係の人たちに話すのは初めてでした。ですが分野の違いを越えて、共通の関心を持つ人とは仲良くなれるという確信をえました。知り合った方から、産婦人科の病院に話しに来てくださいとの依頼もいただきました。自分の分野のなかだけにいて、怖がって出ていかないようではいけないと反省しました。
  でもこのような新しい展開のきっかけには、やはり個人と個人の出会いがあります。新しい人と出会うと、新しい活動分野が開けます。人との出会いを大事にしていくことが、創造の土台になるのですね。どこに大事な出会いがあるかわかりませんので、普段からアンテナを張って生きていきたいと思いました。

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沖縄での休暇 2018年9月18日(火)

  お休みどころはもともとは自宅でのこころの相談活動として始まりました。困っている人たちの助けになればというだけの思いだったのですが、結果的には適切な相談機関がないような状況の人たちの支援に関わるようになりました。次第に地域で使える支援の枠組みを知ることになり、また僕自身も地域支援に参加することが増え、自宅よりもそちらにつなぐようになりました。なので最近では自宅で相談を受けることはほとんどなくなりました。
  一方で僕が地域でする仕事は増えました。市町村の「こころの相談」などの非常勤職だけで20を越えています。勤務日は病院の仕事だけで終わってしまいますので、休日に地域の仕事を入れています。休日の予定は依頼があった順に入れているのですが、どんどん増えているので、9月のいまでも12月の予定までほぼ埋まっています。だいたい3〜4ヶ月先まで予定が詰まってしまっているのです。
  僕としては活動が多くてありがたいのですが、そのぶん家族と過ごす時間が減っています。特に娘のしずくと遊んであげたり、公園に連れていってあげたりすることが、上の子たちよりもずっと少なく、美紗さんは気にしています。子どもとゆっくり過ごせるのは、子どもが小さいときぐらいだからです。
  そういうわけで、最近は以前よりも意識的に休暇を作ろうと努力しています。努力してもあまり変わらないのですが、家族との時間にはメールでの仕事をできるだけしない、といった小さなことでも、積み重なると違いが出てくると思うのです。実際に僕の業務も地域活動も、やることじたいは増えているのですが、精神的には以前ほど「キッチリしないと」とは思っていません。いいかげんがいいとは思わないのですが、多少はいいかげんでないと、パンクしてしまうからです。
  さて僕が取れるいちばんの休暇は夏期休暇です。僕のいる病院の医師の場合、1週間取れます。入院機関のある施設の医療職は連続した休みが取れないことが多いですので、ぜいたくなことです。
  今回の休みは沖縄に行くことにしました。子どもたちがいると長距離・長時間の移動は難しいです。比較的近い場所のなかでは、沖縄が家族で行ったことのない場所でした。美紗さんは行ったことがなく、ぜひ行きたいとのことでした。9月は台風シーズンなので飛行機がうまく飛ぶかの心配がありましたが、沖縄に行くことにしたのでした。

 

写真1 「ヨウ島(ようじま)」体験。ボートで15分のところにある無人島に行くことができる。

 

写真2 海が美しい。でもこのような海が沖縄のいたるところにあることにさらに驚かされる。

 

写真3 「琉球村」にて。伝統的な着物「紅型(びんがた)」を着ることができる。

 

写真4 紅型の色差し体験。紅型の色付けを体験できる。このあと陰干し、アイロン当て、水浸けなどのプロセスがある。

 

写真5 水牛がサトウキビ絞りをしている。

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沖縄での休暇2 2018年9月18日(火)

  次々と台風が襲来して日本各地に被害をもたらしていました。僕たちの飛行機が無事に飛ぶのか心配しましたが、幸いにも影響はありませんでした。那覇空港に着いてみて最初に驚いたのは、観光客の多さです。レンタカーを借りに行くと、多数の会社のそれぞれに、多数の人たちが群がっています。みんなが我先にと急いでいて、多少緊迫した異様な雰囲気でした。
  この観光客の多さは、旅の間中ずっと感じることがありました。ビーチの回りにはホテルが次々と建っていますが、まだまだ観光客の多さに追い付いていない感じです。レストランで聞いた話では、年間に900万人もの人たちが沖縄を訪れており、さらに年々増えていっているそうです。ホテルの従業員の方に話を聞くと、アジアのお客さんが多いとのことでしたが、たしかに韓国語や中国語で会話する人たちが非常に多かったでした。沖縄はもはや日本というよりも世界のリゾートになっているんですね。
  それもうなずけます。沖縄を車で走ってみると、いたるところに美しい浜辺が広がっています。沖縄本当の海水浴場だけでも数十ヶ所はあるのではないでしょうか。しかも砂浜は珊瑚の砕かれたサラサラのものです。気候も亜熱帯気候で、ほぼ年中泳げるときています。ハワイ、グアム、マイアミといったリゾート地と同じかそれ以上に恵まれた環境と言えます。 
  さらに海水浴場以外の観光資源も異様に多いのです。テーマパークなどがあちこちにあります。あまりに多すぎるのではないかと不思議に感じるほどです。海に囲まれているために製造業が発展しにくく、そのぶん主産業が観光になっているとインターネット上の記事にはありますが、こんなに観光に特化していて大丈夫なのかな、という気もしました。
  ただ「観光だけ」という状況も変化しつつあるそうです。まず移住者が多くて人口が増えているそうです。人気があるんですね。インターネット上の記事によれば、IT産業なども活性化しつつあるそうです。僕は産業の詳しいことはわかりませんが、沖縄にものすごい発展の勢いがあるのは感じました。行く先々でどんどんマンションが建っているのです。途中で寄ったショッピングモールもすごい人でした。「人口増加」や「経済成長」は日本全体では失われた言葉ですが、沖縄ではいま生きているんですね。
  また従来から言われているように、米軍関係の施設がとにかく多いです。今回僕たちが滞在したのが沖縄の中部という基地の多いエリアなこともありますが、車で移動すると、あちこちで基地や居住区に出会います。それも町のまっただなかにあるのです。せめて人のあまり住んでいないエリアに置くべきでしょう。また仮に沖縄に基地を置くとしても1つで十分ではないでしょうか。いくら沖縄が戦略的に重要な場所であるにしても、この多さはやはり異様だと感じました。
  沖縄に滞在しながら感じるのは、地理的にも文化的にも特殊性が強いということです。歴史的にも昔は独立国でした。アメリカに統治されていた時期もあります。本来であればかなり強い自治権を持って、日本本土とは独自の発展を目指していくのが望ましいでしょう。従来はアメリカ→日本、日本→沖縄という主従関係のようなものを前提に沖縄は動いてきたのではないかと思うのですが、訪問客のなかのアジアの人々の割合が増えてきているのですから、アジア・太平洋のなかの沖縄という位置付けで発展してほしいと思います。
  いろいろありますが、沖縄が大変に魅力的な地域であることはたしかです。僕は沖縄本島には4,5回行ったことがありますが、その他の島には行ったことがありません。これからぜひ行ってみたいと思います。美紗さんも子どもたちも沖縄を好きになってくれましたので、今後も訪問のチャンスがありそうです。

 

写真1 「浜比嘉島(はまひがしま)」にある古民家食堂「てぃーらぶい」。時間が止まっているような空間だ。

 

写真2 床の間にある楽器「三線(さんしん)」に触らせてもらえた。

 

写真3 てぃーらぶいの近くの集落。昔の街の雰囲気を感じることができる。

 

写真4 「ブルーシール アイスパーク」でのアイスクリーム作り体験。トッピングやデザインを自分で工夫することができる。

 

写真5 「沖縄美ら海水族館」にて。立地、建物の構造、展示の質。いずれをとってもすばらしい。

 

写真6 古代の巨大ザメ「メガロドン」のアゴ骨。

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2018年9月日録1

/1(土) 発達症支援の研修会に参加した際に買ったのが、『特別支援教育をサポートする 読み・書き・計算 指導事例集』(編著:梅田真理、ナツメ社、2016年)だ。発達症のなかの限局性学習症の子どもたちは、字の音読・読み・書き・計算の苦手さが強い。それをどうサポートするかで教員の方たちが悩まれていると聞く。その答えがこの本にあると感じた。苦手さが細かく分類されていて、それぞれに応じた授業のアイディアが書いてある。特徴的なのは、絵カードが多く使われていたり、遊びが取り入れてあることだ。
9/2(日) 子どもたちを連れて「熊本市動植物園」に出かけた。9月になったが暑さが強く、汗だくになって疲れてしまった。子どもたちも疲れていたが、遊具に乗ってたのしんでいた。動物園だけでなくて植物園や遊園地が一体になっているのが熊本市動植物園のいいところだ。
9/4(火) 6つの市町村の教育支援委員会に参加している。やり方はそれぞれだが、保育・教育関係者だけで進めるよりも、保健師・療育・医療など他の立場の人も入れて議論する方が盛り上がる。1人1人の子どもに最適な支援を探していくと、必ず支援体制の問題に行き着く。関係者が協力できれば、それだけで支援が前進するので、連携の工夫を重ねていきたい。
  息子の響の3歳児健診だった。僕は行けなかったので、美紗さんが出かけた。響は言葉での指示の理解が難しく、スクリーニングなどもできなかった。それで発達検査の予約をした。以前から心配していたが、響には発達症があるのかもしれない。親にできる支援のあり方を学んでいかないといけない。
9/6(木) 台風による高潮で関西空港が水浸しになったり、空港を陸地とつなぐ道路がタンカーで壊れたりしたニュースを見た。何千人もの人が空港に取り残され、空港を利用予定だった膨大な数の人がキャンセルせざるをえなくなった。僕は関西空港を利用したことはないので想像がつかないが、関西で台風の大きな被害が出たことに驚いた。僕が小さい頃には台風の被害は圧倒的に九州や四国が多く、関西は少なかった気がする。最近は台風が関東や北海道などを襲うことも多く、台風の進路自体も全然いままでと違っている。自然はもともとパターン化できないものだが、それにしても自然災害が最近は多い。どうやって生きたらいいのかわからないので、普段から小さな兆候に気をつけておかないといけない。

 

写真1〜2は熊本市動植物園で撮った写真です。


写真1 植物園のエリアには静かで平和な雰囲気が満ちている。

 

写真2 動物ふれあいのコーナーで子どもたちはとても喜んだ。

 

写真3 前回は花火を怖がっていた息子の響も、今回は自分で花火を持てるようになった。

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2018年9月日録2

9/9(日) 熊本県立美術館で開かれた「山本二三(にぞう)展」に出かけた。僕は知らなかったが、アニメイションの原画を描く人なのだそうだ。美紗さんが好きな映画「天空の城ラピュタ」も手がけた方だそうだから、遠いけど行ってみた。
  ところが会場に着いてみると、娘のやすみは近くにあったお絵描きコーナーに行きたいと言い出した。古墳の絵の色塗りだったが、やすみは没頭している。そこで美紗さんに先に見てもらい、そのあとに交代して僕が見た。
  驚いたのは1枚1枚の原画の完成度の高さで、もはや絵というよりも写真に近いような感じがした。登場人物抜きの背景画ばかりを集めてあったが、どれもきわめて緻密に描き込まれている。僕たちは映画を見るとき主に登場人物の動きばかりを見ているが、背景にこれほどのエネルギーが注ぎ込まれているとは信じがたい。アニメイション映画を作ることは気の遠くなるような作業だ。
  アート系の製作の良し悪しは、作品のなかに魂を感じさせる何かを残せるかどうかだと思う。山本二三さんの原画のなかには、異様な気迫のようなものを感じた。おそらく絵を描くことが山本さんの無意識の深みから発しているのだろう。湧き上がる泉のように創作を続けるのが、アート系の人の理想なのだ。 
9/11(火) 認知症の初期集中支援チームの例会のときに、新聞社の方が取材に来られていた。いろいろ質問されたのだが、「チームの活動が目指すものは?」との質問がいちばん心に残った。僕は以下のような話をした。
  人吉球磨のような地方では、少子高齢化の影響が都市部よりも早く出ており、行政・福祉・介護・医療なども人不足で維持していくのが難しい。山間部には支援が届きにくい。さらに家族が遠方だったり家族機能が低下していたりして、十分な支えがないというケースも増えている。なので支援が十分でないケースや困難事例化したケースが増えていくと予測される。
  そのような状況では、困難事例に対応できるチームが求められる。また多世代にわたる問題が積み重なっている「多問題家族ケース」もみられるので、子どもから高齢者まで初期対応をできるスタッフが求められる。認知症初期集中支援チームの目指すものは、総合対応力のあるスタッフの育成である。
  困難事例が解決していけば、地域の支援職のスキルアップになるし、余力が出てくる。また民生委員・区長・ボランティアなど地域とのネットワークも強化される。困っている人を支える地域力の強化も、チームの目的である。
  個人的には、人吉球磨全体が癒しの隠れ里になればと思っている。困難に直面した人がしばらく休んで、力を回復できるような地域。そういう力が人吉球磨にはあると思う。
9/12(水) 子ども支援の集まりで高校での発達症支援の状況を聞くことができた。支援学校以外の高校には、いままでは支援の枠組みがあまりなかったそうだ。でも次第に対人交流の練習などができる通級学級が増えてきているそうだ。今後就学前→小・中学校→高校→大学→就労といった支援情報の引き継ぎができれば、ますます効果的な教育支援ができていくのだと思う。

 

写真4〜6は熊本県立美術館で開かれた「山本二三展」に行った際に撮った写真です。


写真4 熊本城に行くと、至るところに震災の傷跡がある。

 

写真5 展覧会を見ようと思ったが、やすみは塗り絵コーナーに行ってしまった。

 

写真6 細密画のように細かく描き込まれたアニメーションの原画が次々と続き、驚嘆した。写真は写真コーナーで写してもらったもの。

 

写真7 娘のしずくはまだヨチヨチ感のある歩行だが、急な斜面を登ろうとする。子どもは挑戦心がある。

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2018年9月日録3

9/12(水)続き ホテルで映画『僕のワンダフル・ライフ』(原題A Dog's life、監督ラッセ・ハルストレム、2017年、アメリカ)を観た。犬の目線で犬の人生や飼い主との関わりが描かれている。犬は飼い主の気持ちを感じとり、飼い主が幸せになるように動こうとする。これは人間の幼児が無意識に親の気持ちを察知して、親の幸せに向けて動くのと似ている。普段僕たちは気づかないが、大人の人間にもこういう他者配慮の本性がある。優しさの源泉は、この他者の幸せを願う行動にあるのだと思う。
9/23(日) 美紗さんが医療事務の専門学校に行っていたころの同級生2人が、最近20年ぶりに連絡を取ってくださった。彼女たちと会いに、鹿児島県鹿屋市に出かけた。それぞれ家族全員で集まったので、子どもが7人になった。これだけの人数になると、特に遊び道具がなくても、走り回ったりして自然と盛り上がる。子どもたちは夜遅くまでずっと大騒ぎして遊んでいた。
  美紗さんも久しぶりに仲よしの仲間に会えて喜んでいた。僕がびっくりしたのは、精神科病院の看護師の方がおられたことだ。共通の知人までいたりして、つながりが多かった。働いている病院の規模や地域での立場なども似ていて、課題も共通点が多かった。全然知らなかった人でも、話してみると意外なつながりがあることが多い。
9/24(月) 雨が降ったので、公園で子どもたちを遊ばせるのを切り上げて、「鹿屋市民族館」(〒893-0131 鹿児島県鹿屋市上高隈町3779-1、TEL : 0994-45-2872 FAX : 0994-45-287)に出かけた。初めて行く場所だったが、世界各地の楽器や衣類、おもちゃ、アクセサリーなどが展示されている。すばらしいのは楽器を自由に演奏できたり、衣類を着れたり、さわりながら学べるところだ。子どもたちは大喜びだった。楽器が傷まないか、こちらはハラハラなのだが、学芸員の方はおおらかだ。1人夢中になって上手に演奏する子がいて、音楽の才能を感じさせた。ここに来て音楽に興味を持つ子もきっと多いのだろう。
9/25(火)「志布志湾 大黒イルカランド」(〒8880002宮崎県串間市高松1481-3、電話0120153988)に子どもたちを連れて行った。海の生き物にテーマが絞ってあり、エサやりなどの体験が豊富なことが特徴だ。海ガメ、ペンギン、イルカにエサをあげたり、カニやエイに触ったりして、子どもたちは楽しんでいた。子どもの喜ぶ施設は、遊びと学びがうまく組み合わさっている。
  鹿児島県のさつま町で認知症初期集中支援チームの活動について講演した。上球磨チームを支えている山浦さんや山冨さんと3人で出かけた。僕たちの活動について話すのが目的ではなく、さつま町の医師や保健師、社会福祉士などの皆さんに、より関心をもってもらい、チーム員会議に参加してもらうのが目的だった。残念ながら医師の参加は少なかったが、来られた医師や歯科医、社会福祉士の方たちから質問いただけてうれしかった。いい多職種支援を行うことは、いい地域を作ることにつながると思う。

 

写真8〜10は美紗さんの同級生に会いに行った際の写真です。


写真8 鹿児島県鹿屋市のカフェレストラン「カメダ珈琲 鹿屋店」。立派なキッズルームがあるので驚いた。

 

写真9 鹿児島県錦江町にある「神川大滝公園」。すごく大きな滝がある。

 

写真10 滝のそばで子どもたちは水遊びをした。

 

写真11〜12は鹿児島県鹿屋市の「鹿屋市民族館」で撮った写真です。


写真11 民族衣装を無料で試着できる。

 

写真12 世界各地の楽器を自由に触れるので、子どもたちは夢中だ。

 

写真13〜16は「志布志湾 大黒イルカランド」で撮った写真です。


写真13 海ガメはかなり大きい。エサやりができる。

 

写真14 ペンギンのエサやり。ペンギンの解説やクイズもあった。

 

写真15 イルカのエサやり。イルカは賢いとはいえ、事故が起きないように職員さんは真剣だった。

 

写真16 タッチングプールもあった。

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2018年9月日録4

9/26(水) さざなみ保育園地域子育て支援センター「さざなみ☆うぉ〜むはあと」(連絡先はさざなみ保育園、〒8680077熊本県人吉市下戸超町1632-1、電話0966227177、メールsazanami@poem.ocn.ne.jp)に久しぶりにしずくを連れて出かけた。毎週内容が違うが、この日は運動遊びだった。美紗さんといっしょにビーチバレーやバドミントンを他のお母さんたちとした。汗をかくことがないので、体と頭がスッキリして気持ち良かった。普段体を使うことが少なすぎるので、変えていかないといけない。
9/27(木) 子ども支援に取り組んでいる精神科病院を見学した。ただ1人1人の子どもを支援するだけでなく、効果的かつ効率的に支援できるシステムを手作りされているのがすばらしかった。あわせていろいろな職種の人材育成もされている。仲間と学びながら支援の仕組みを工夫するのが、今後の僕の課題だ。
  警察の方のお話を聞けた。犯罪に至る前の小さなトラブルの段階から予防に取り組んでいるそうだ。その成果が出て、年々犯罪は減少している。人吉球磨は精神科でも地域支援に取り組むことで、措置入院に至るケースが減っている。どの分野でも、予防活動は手間ひまかかるが、状況を改善する王道なのだ。
9/29(土) 産婦人科医の方たちとお話する機会があった。赤ちゃんとお母さんの生命に直結する分野だけに、いつ呼び出しがくるかわからず、責任が重い。でも手術など体を使う作業が多いためか、サッパリして明るい方が多いような気がした。産婦人科と精神科で互いの長所を生かしながら協力していきたい。
9/30(日) 非常に大型の台風が近づいていると天気予報では言っていたが、台風がそれることが多いので心配していなかった。ところがこの日はいままでに経験したことがないような突風が吹き、6回も停電した。台風で家が吹き飛ばされることはほとんどないと知っているが、まるで家が壊れそうなうなりがあり、不安に思った。小さい頃から台風対策に慣れている美紗さんは、テキパキと動いていた。
  台風がおさまりつつときにわかったのだが、家の裏の水道シンクがまるごと庭の端まで吹き飛ばされていた。水道管もボッキリ折れていたので、水道の元栓を止めざるを得ず、水道が使えなくなった。「明日出勤する前にどうやってヒゲを剃ろうか?」と心配したが、水道屋さんが応急処置に来てくださり助かった。台風も年々大型化しているため、対策を考えないといけない。]

 

写真17 台風の突風で自宅前の桜の樹もかなり揺れた。

 

写真18 家の裏の水道シンクが吹き飛ばされていた。

 

写真19 水が使えなくなったが、水道屋さんがすぐに来てくださったので助かった。

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フリースクールの親の会に参加する 2018年8月1日(水)

 フリースクール「学びの杜学園」(連絡先〒8992201鹿児島県日置市東市来町湯田4477-2 皆田地区公民館2階、電話Fax0992734623、携帯09034146065、メールinfo@manabi-mas.co.jp)は友人の江口直美さんが立ち上げた、不登校の子どものための学びの場です。もう6年目になり、教育や支援の成果が出て、ネットワークも広がっているそうです。
  ここ1,2年の新しい動きに、在校生や卒業生の保護者会ができたことがあります。「親育ち学び合いの会」です。これは理にかなったことで、子どもを支援しようとすれば、育児に悩む保護者を支援する場もどうしても必要になります。中核となるメンバーが準備を重ね、年に3回ほど大きな集まりを開いているそうです。
  その第5回の集まりに招いていただきました。最近はフリースクールに行く機会もなかなかありませんでしたから、喜んでお引き受けしました。うれしい理由のもう1つは、フリースクールから比較的近くに海水浴場(江口浜海浜公園)があることです。講演の日の朝は早めに出発して、子どもたちを海に連れていくことができたのでした。
  さて「親育ち学び合いの会」ですが、驚いたのは参加者の顔ぶれです。フリースクールの保護者に加えて、教員過程で学んでいる大学生20人ほど、さらに保健師や福祉課職員、養護教諭といった支援者が参加していました。つまり保護者と教育者と支援者がうまく混ざっていたのです。この三者が基本的な認識を共有するのが、子ども支援のスタートでありゴールです。そして不登校支援の課題を教員の卵である学生さんに知ってもらえることがとてもすばらしいことだと思いました。
  僕の話のあとに臨床心理士の冨田恵子さんのお話があり、そのあとにグループワークがありました。僕のグループは保護者の方たちのお話が中心だったのですが、聞いていてつらくなるものも多かったです。話題の焦点は教員の言葉かけの大切さになりました。教員の方たちは子どもの人生の一時期しか関わらないのですが、その時期における影響力には絶大なものがあり、子どもを励ますこともできれば、絶望させることもできます。いかに教員の言葉で子どもが傷ついたかと切々と話される保護者が多く、学生さんたちも真剣に聞いていました。
  子ども支援の究極の目標とは何なのでしょう?1人1人の子どもに対して、「その子にあったペースで、成長への刺激を受けられる、その子に合った環境」を提供できるのが理想です。でも子どもは1人1人違いますから、子どもが求める環境も千差万別です。どうすればできるだけ多くの子どものニーズに応えられるのか?苦しみ続けるのが教育者の宿命なのでしょう。
  医療ははじめから個人に対するアプローチですので、個別の支援にはなじみやすいです。その意味で医療は教育を補完する立場にあるのでしょう。究極の教育はいくら追求しても砂漠の蜃気楼のように逃げていきますが、教育がまわりの他の分野と協力できれば、少しずつではあっても、理想の教育に近づいていけると思うのです。現代は教育者に外部機関と連携するコーディネート力が求められているのかもしれません。そして子どもと保護者と教育者のそれぞれをサポートするのが医療者に求められていることなのでしょう。

 

写真1 「第5回 親育ち学び合いの会」の会場である「日置市東市来文化交流センター」。

 

写真2 臨床心理士の冨田恵子さんの講演のひとコマ。前に並んだ3人が同時に話すことを全て聞き取るのは難しい。感覚過敏の体験が狙い。

 

写真3 江口浜海浜公園で子どもたちは海水浴ができた。

 

写真4〜6は「フリースクール 学びの杜学園」で撮った写真です。

写真4 廃校になった学校の校舎を利用している。

 

写真5 教室の様子。

 

写真6 ホワイトボードに落書きをする子どもたち。

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