お休みどころ

こころの相談活動を作り続ける
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中村哲さんの死を知る 2019年12月4日(水)

   子どもの精神科の学会が沖縄であるので、12月4日は夕方から飛行機に乗って沖縄に来ていました。空港からタクシーに乗って宜野湾市のビジネスホテルに着き、ホッとしていたところに、友人の渡邉典子さんからメールがありました。「中村哲さんの死、ショックです」。「えっ?」と思いましたが、インターネットで見るとどうやらほんとうでした。哲さんが亡くなられたのです。
   哲さんはパキスタンやアフガニスタンで無償の医療活動をしていた医師です。僕は京都の論楽社に出入りしていたころ、講演にみえた哲さんに何度か話したことがあります。哲さんは小柄で、特段「カリスマのオーラがある」といった感じではなく、どこにいても風景に溶け込む方でした。偉人といった風貌ではなく、口べただけど気さくなおっちゃんといった感じでした。それなのに哲さんの話される医療活動は壮大で壮絶で、そのギャップに驚かされるのでした。
   そのころは僕も自分のやるべきことがわからず、いろんな人に疑問をぶつけていた時期でした。哲さんにも問いかけてみたのですが、あまり正面から答えられず、肩透かしを食った記憶があります。ですが「後ろ姿」で答えられるようなところがあり、結局は哲さんは僕の人生のモデルになりました。「狭い意味での医療の枠にとらわれず、地域の人たちのためになることを何でも探す」という姿勢は、哲さんから学んだものです。
   以前1999年にパキスタンの辺境にあるペシャワールに行ったことがあります。哲さんたち「ペシャワール会」の皆さんの永年の念願であった拠点病院がやっと完成したのです。そのときのツァーに参加したのでした。ペシャワール会は哲さんを応援する日本の人たちの寄付をもとに、現地で働く日本人と、哲さんたちが養成した現地スタッフとで成り立っています。記念式典ではスタッフ全員の喜びを感じました。しかしその後2003年に病院はパキスタン政府に「持っていかれて」しまいます。そして人々の健康問題がより深刻なアフガニスタンに哲さんは活動の拠点を移していくのです。僕なら心が折れるところです。
   もともと哲さんは神経内科医だったのですが、登山隊について行ったペシャワールになんとも言えない親近感を感じられたそうです。そして日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)派遣のハンセン病の治療医として活動を始めます。このころの講演でのお話はハンセン病支援の工夫についてのもので、院内にゴム靴屋を作った話をされていました。ハンセン病は末梢神経障害のために温痛覚が低下し、手足に怪我をして感染し、悪化して切断に至ってしまいます。普通の靴は買えない貧しい方も多く、そのために悪化してしまうので、たしかタイヤのゴムを再利用して靴を作るようにされたのです(ツァーに行ったときに僕も買いました)。
   ハンセン病医療をすると、必然的に貧困の問題、僻地医療の問題、家族支援の問題に行き着きます。哲さんたちはパキスタンとアフガニスタンの国境付近の無医地区をまわり、診療所を作って支援システムを構築充実させていきます。そこにアフガニスタン戦争の難民がどっと押し寄せる事態が起き、哲さんたちは難民の支援に当たります。次から次へと支援ニーズが発生し、また哲さんはそれに次から次へと立ち向かっていきます。そしてやっとできた拠点病院が取られてしまったことは先ほど書いたとおりです。
   さらにアフガニスタンの辺境では温暖化による大規模な飢饉が起きます、泥水を飲んだりして子どもが感染症で亡くなっていくので、哲さんは井戸掘りの活動を始めます。さらに水不足で農地が砂漠化していくのを食い止めようと、用水路を作ったり、河川の護岸工事も始めます。さらには乾燥に強い農作物を現地の人が育てていけるようにと農業試験場まで作られます。もはや医療ではなく政治に近い領域ですが、現地は政治が崩壊していて、哲さんたちがやらざるを得なかったのです。自分たちはあくまでも非常時に代理としてやっているのであり、本来やるべき機関がしっかりしてきたら、スムースにそこに譲るというのが哲さんたちの姿勢でした。
   このようなわけで、現地の人たちの信頼も厚く、現地の人たちがペシャワール会スタッフを守ろうとしていました。だからこそ内戦状態でも活動できていたのです。ですが2008年にスタッフの伊藤和也さんがテロリストによって殺されてしまいました。このあとはいままで以上に安全対策に力を入れていました。まさか哲さん自身も殺されるとは思いませんでした。
   哲さんの活動範囲は年々大きくなり、当初は数百人〜数千人程度のハンセン病の人たちの支援から始まったのに、最後には数十万人の農耕生活を守るくらいにまで大きくなりました。それは問題があったときに、見過ごさずに立ち向かっていった結果です。ですが活動自体がどんどん危険になっていったのもたしかです。井戸掘りや用水路建設も大部分はできあがってきていたので、時期を見てアフガニスタンから撤退すべきだったのかもしれません。ですが哲さんの人柄からは帰るという選択肢は思い浮かびません。「やりだしたことは、形になるまでやりとげる、そして現地の人たちが維持管理していける体制作りまでをする」という答え以外には思い浮かばないです。
   哲さんは非常に残酷な殺され方をしました。自分の活動に殉じたとも言えます。命をかけて人々のために働く人を僕はほとんど見たことがありません。生きて哲さんとお会いできたことは僕の人生のなかでも幸運なことです。ありがとうございました。あとのことは哲さんの同志の皆さんが進めていかれるでしょう。そして哲さんが撒いた種はいずれ違った形で芽を出して、現地の人々の平和につながっていくのだと信じます。

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沖縄での児童青年精神医学会に参加する1 2019年12月5日(木)

   児童青年精神医学会は僕が2つめに入った精神科の学会です。子どもの支援が地域に必要だけれど、支援法の実際がよくわからないので入りました。その後毎年に近く学会に参加していますが、毎回ためになる内容になっています。児童思春期の分野は精神科のなかでも比較的歴史が浅く、支援法も支援システムもまだ十分には確立していない分野です。なので診療していくうえで勉強することが不可欠なのです。
   学会は3日間あり、今年は会場が沖縄です。学会に行くとなると移動も含めて5日間病院を休むことになり、休んだ分の仕事もたまりますし、僕の指示受けなどができないのでスタッフにとっても迷惑です。外来もできないので、その間の受診者には他の日に来ていただかなくてはいけないです。そういうわけで年々病院を留守にするのが難しくなってきているのですが、吉田病院に児童思春期の診療を定着させるためにも、意地でも参加していくつもりです。
   九州にいると沖縄は近いです。飛行機は1時間強で着きました。会場である宜野湾市の沖縄コンベンションセンターの近くにあるビジネスホテルには、タクシーで15分ほどです。学会は全国各地で開催されますが、比較的楽に到着することができました。
   沖縄はとても活気があり、来るたびにホテルやマンションが建っているのを目にします。観光客は爆発的に増えており、人口も増えており、しかも出生率は日本一です。タクシーの運転手さんたちの話では、台風が昔のように直撃せず、雨不足の際の断水にもほとんどならないので、住みやすいとのことでした。以前は沖縄の台風被害は膨大だったそうですが、建物がほとんど鉄筋コンクリートになり、電線も地中化されたので、停電することもないそうです。また各家に貯水槽の設置が義務付けられているとのことですが、断水も近年はないそうです。地震も洪水もほとんどないそうですから、結果的には災害が少ないのだそうです。
   また海外の観光客にとっては過ごしやすい面が多々あるようです。沖縄は第2次世界大戦で甚大な被害を受け、その後も基地問題に苦しんできています。アメリカ兵の悪さの話ならいくらでもあると運転手さんたちは口をそろえます。それでも結果的には異国の人との共生に地域の人たちが慣れてきていて、おそらくそこが海外の人たちには「過ごしやすい」と感じられるのではないでしょうか。地理的にも文化的にも日本と海外の間にあるような感じで、かつての琉球王国のように日本とは「別の国」に近づいているのかもしれません。
   とはいえ沖縄にも負の面はあり、離婚率の高さ、貧困の問題、子ども虐待の問題など、いずれも深刻だそうです。現代は暴走族はほとんどいないと思いますが、ホテルで夜に暴走族の騒音を耳にしましたから、非行の問題もあるのでしょう。児童青年精神医学会でもそういった子育て環境の問題も取り上げるそうです。どんな勉強ができるのか、楽しみです。

 

追記   3日間とも雨でした。風も強く、比較的寒かったです。沖縄の冬には雨が多いそうです。

 

写真1   泊まったホテル。ホテルというよりもワンルームマンションを数日借りる感じで、チェックアウトもなかった。このような「何のサービスもない宿泊施設」が増えているそうだ。

 

写真2   学会のチラシ。

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沖縄での児童青年精神医学会に参加する2 2019年12月5日(木)

   以下は学会に参加しながら僕が取ったメモです。発表者の名前は記載してありますが、あくまでも僕の印象に残った要点だけの記録であり、発表そのものではなく、ごく一部に過ぎません。文責は僕にあります。

●シンポジウム「多様化する摂食障害への対応」(司会:井口敏之、森野百合子)
◎「学校との協力支援体制で取り組む摂食障害」(盖楡澱法
・ 学校との連携の有無で治療に大きな差が出る。
・ 学校と病院とで手紙をやり取りし、養護教諭に状態観察を依頼する(血圧や脈拍など)。
・ 神経性やせ症では完全寛解と部分寛解を合わせて10年間で8割くらいはよくなる。
・ 学校と医療機関のより良い連携のための対応指針がある。
・ 養護教諭にチームカンファレンスに参加してもらう。
・ 養護教諭へのゲートキーパー研修も行っている。
・ 協力はできるところから始めると道は開けてくる。
◎「摂食障害の男性例   ーその家族関係、性および精神力動についてー   」(山下達久)
・ 男性の摂食障害は稀とされていたが、増加が指摘されている。全体の5〜10%に当たる。
・ 神経性やせ症よりも神経性過食症に男性例が多い。
・ 自己理想が高く、現実的な妥協を容易にしない人が多い。
・ 病前に肥満傾向である人が、からかわれたり非難されたりして発症するのが典型的。
・ 摂食行動やボディ・イメージの障害などについては大きな違いはない。
・ 同性愛者は約25%。男性同性愛者は摂食障害のハイリスク群である。
・ 母子密着がテーマであるケースと、父子の葛藤がテーマであるケースがある。
◎「青年期摂食障害の外来家族療法」(鈴木太)
・ 神経性やせ症は高校3年女性の0.24%にあるとされている。
・ 低体重が強いときには身体的な治療が重要。
・ 「家族をベースとする治療(FBT)」のアプローチでは、発症3年以内の比較的軽症例が対象となる。父親に参加してもらうことがとても重要になる。治療者は権威的なアプローチを取るが、親に対しては非権威的に接する。病因については不可知論の立場を取る。
・ FBTでは食べるものを親がコントロールするアプローチを取る。理想体重の90%を越えるくらいまでは親がコントロールするアプローチを続ける。
・ 神経性やせ症では約5%に社交不安症の併存がみられ、また同じく約5%に強迫症の併存がみられる。これらについてもアプローチする。
◎「小児の非定型の摂食障害  ーGOSCとDSM5の回避・制限性食物摂取症を概観する」(井口敏之)
・ 回避・制限性食物摂取症は約3割が神経性やせ症に移行する。しかし早期に対応すれば移行しないケースも多いと思われる。
・ 乳幼児の摂食障害も2%ほどだがみられる。自閉スペクトラム症が背景にあることが多い。
・ 摂食障害では発達症の併存が約2割でみられる。他の精神疾患の併存は、神経性やせ症では約3割、神経性過食症では約15%である。

●一般口演   強迫症・チック症
◎「自閉スペクトラム症を併存する児童強迫症の特徴と認知行動療法の効果」(久能勝)
・ 認知行動療法は自閉スペクトラム症を併存する強迫症の児童には効きにくいとされるが、発表者の治療例では同様に有効であった。
・ ただ児童スペクトラム症を併存するケースでは、暴露反応妨害法に加えて児童スペクトラム症に対する環境調整や心理教育が求められた。
◎「抜毛症にアリピプラゾールが効果的であったと考えられる症例」(鈴木大)
・ 抜毛症の生涯有病率は0.6〜3.4%。女性に多い。発症の平均年齢は10代前半。
・ 抜毛症はチック症に類似しているとされ、非定型抗精神病薬が有効とされる。
◎家族全員が強迫性障害であり巻き込み行為によって症状が悪化した強迫性食物の一例」(浅野太志)
・ 本人の強迫症がなかなか改善しないケースで、実は家族に強迫症があり巻き込み行為を行っていることがあるので注意が必要。

●一般口演  入院治療
◎「入院治療における親子支援プログラム〜家族関係の改善と自信回復を目指して〜」(田上結稀)
・ 家族支援プログラムでは、まずはスタッフが子どもとの関わり方を見つけ、それを保護者に見てもらい、家庭でも行ってもらうことを目指している。
・ 外泊開始前に家庭で起こりうる子どもの振る舞いとその対応を保護者にリハーサルしてもらう。
◎「琉球病院  子ども心療科  開設以来10年間の入院統計」(遠藤尚宏)
・ 入院した子どもは3分の2が女性。平均14.5歳。医療保護入院が約8割。
・ 入院理由は、希死念慮、自殺企図、自傷、他害などが多い。
・ 虐待歴のあるケースが36%、不登校歴は55%。
・ 診断としては、自閉スペクトラム症、うつ病、自閉スペクトラム症+知的発達症、解離症、自閉スペクトラム症+うつ病などが多かった。
・ 平均在院日数は約44日。
・ 児童思春期病棟にはセーフティネットの意義もある。

●国際学会連絡・国際交流基金運営委員会セミナー  「アジアにおける児童虐待の現状とシステム構築について」(司会:金生由紀子、中村和彦)
◎「Recovery from abused experiences through a local inclusion approach  ーReforming "attachment" and supporting diverse characteristicsー」(早川洋)
・ 嵐山学園では6〜15歳の子ども50人を受け入れている。被虐待歴のある子どもが50%、発達症は70%にみられる。
・ 開園してからは暴力が頻発して混乱する時期もあった。
・  対策として.繊璽爛▲廛蹇璽舛療按譟↓∋劼匹發亮主性の重視、B牘犖紊房匆颪砲弔覆阿海箸魄媼韻垢襦△3点を行い、混乱は収束した。
・ 被虐待歴のある子どもは、自分が受けてきたことをスタッフに向ける。感情面では恐怖や怒り、行動面では暴言や暴力、認知面では自分が傷つけられたと感じること。
・ 以下の3点が重要である。ー匆餤範を意識すること、▲好織奪佞寮鎖戚未琉堕蝓↓子どものロールモデル。
◎Childhood Adversity and its impact on Child&Adolescent Psychopathology and Brain White Matter Integrity(Kim Bung Nyun) 
・ 子ども時代の逆境体験が思春期の精神疾患発症につながることを研究で実証した。
・ 心理的虐待の悪影響が大きく、また女児の方が精神面の悪影響をより強くこうむっていた。
◎Parenting skill training in foster care systemーexperience of Chang Gung Memorial Hospital in Taiwan(Wen-Yi, Huang)
・ 台湾においても虐待の報告は増え続けている。
・ 虐待に至る理由としては子育てについての知識不足がもっとも大きい。
・ 親のしつけ方を教育することで虐待予防の活動ができないか?
・ やることで親は自分の育て方を自覚できたり、変わるための力を得たりした。また親のうつや不安が低下した。

●一般口演   LGBT(司会:田中哲)
◎岡山大学ジェンダークリニック若年受診者の受診のきっかけについて症例から考察する(寺嶋舞)
・ 受診者は成人が多いが、少数ながら10歳以下の子どもの受診者も出てきた。
・ 性別違和は7割が小学校低学年までに感じている。
・ 自殺念慮は6割にみられる。自殺企図は3割、不登校も3割にみられる。
・ 一般の子どもよりも低学歴の傾向あり。抑うつ、引きこもり、不登校が思春期に起こりやすい。
・ 潜在的には多いはずだが、実際に受診する子どもは少ない。つながっているのは、本人が自認して、さらに親が受容しているケースに限られる。
・ 10歳を過ぎて、ホルモン抑制剤の使用を検討した方がよいときには専門医へ紹介を。
◎性別違和感を抱きGID専門外来を受診した児童思春期症例の心理社会的検討(谷内早苗)
・ 性的マイノリティはうつや不安を持つことが多い。
・ 児童思春期の受診者は約1割。そのうちFTMが7割、MTFが3割。
・ 約半数が不登校になっている。
・ 制服が主な悩み。トイレなども。
・ 自殺念慮38%、不安34%、抑うつ28%。
・ 成長のなかで変わっていかないかを確認する必要あり。
◎ジェンダーに関する悩みを抱えた症例についての検討(館農勝)
・ 6万人を対象としたマーケティング会社による調査によれば、LGBTQは約8.9%であった。
・ 自閉スペクトラム症の併存が多い。

 

写真1   「美浜タウンリゾート・アメリカンビレッジ」。家族へのおみやげを買った。米軍基地跡を整備したテーマパークのような場所だ。

 

写真2   アメリカンビレッジ内にある「ボクネン美術館」にて。沖縄の風土を描いた版画作品がある。

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沖縄での児童青年精神医学会に参加する3 2019年12月6日(金)

●共催セミナー   神経発達症の診断ー自閉スペクトラム症とADHDとの関係を中心にー(本田秀夫)
・ 古茶によれば、精神疾患の分類は類型診断であり、あくまでも作業仮説である。
・ スペクトラムとは連続体のことではなく、「多様に見えるものの同じ仲間とみなせる集合体」。
・ 理念型とは症例を測るための道具・物差しのようなもの。理念型には周辺領域をどう扱うかという問題が付きまとう。
・  中尾によれば、分類には3種類ある。類型分類、規格分類、系譜分類。類型分類に関しては、明白な境界線を引けない。
・ 三中によれば、「分類そのものが抱える原罪的難問」がある。分類を細かくやればやるほど、直感的な分類からかけ離れてくる。分類は理解しやすいことが重要で、正しいか間違っているかというレベルでは論じることができない。
・ 自閉スペクトラム症は統合失調症の自閉からの概念拡大があってできた。疾患単位の可能性も想定されている。スペクトラム概念がある。
・ ADHD・コミュニケーション症・LD・発達性協調運動症はMBDの概念を切り分ける形でできた。ADHDははじめから異種的と想定されている。 
・ 神経発達症の診断基準には問題も多い。ー匆馘な問題が診断基準に入っていること。∧斬犬鬚Δ泙とらえきれていないこと。例えばASD+ADHDでは固執傾向が目立たなくなる。K椰佑瞭睫未砲弔い討竜載がないこと。例えばASDとADHDの併存では一見症状は軽く見えるが、当事者には楽ではない。づ儀薪な理念型に当てはまらないケースの方が多いかもしれないこと。ダ長発達に伴う変化が記載されていないこと。就学後に大幅に知能が上昇するケースはまれ。ASDの対人交流の特異性やこだわり行動は成長に伴って減っていくがゼロにはならない。成人においては発達特性はパーソナリティーの一部になり二次障害が問題の中心になる。
・ 発達特性を考慮した精神病理学を構築していく必要がある。
・ 分類とは、仝Φ罎垢襪燭瓩砲△蝓↓⊂況をわかりやすく把握し指針を示すためにある。 

●会長講演  初診時に精神病症状を呈する20歳未満の患者の特徴(近藤毅)
・ ARMSが治療でよくなったとしても、介入の成功例なのか、自然と発症しなくなった例なのかの区別がつかない面あり。
・ ARMSと顕在発症した統合失調症では、治療者のアプローチが違ってくる。
・ ARMSは3割ほどが統合失調症になるが、予測が難しい。
・ ARMSでは認知行動療法が勧められるが、場合によっては薬物療法も必要になる。
・ ARMSでは4割ほどに自閉スペクトラム症の併存がみられる。 
・ 初期の統合失調症では、被注察感、関係念慮、気づき亢進、自生思考などがみられやすい。また抑うつ、対人緊張、自傷、軽躁、不安などもみられやすい。
・ 不登校になることが多い。いじめを受ける、孤立、引きこもり、家庭内暴力などに至ることもある。
・ 薬物としてはアリピプラゾールが使われることが多い。しかし寛解には至らずに軽度の改善にとどまることが多い。

●シンポジウム   沖縄県における「子どもの貧困」の現状と支援の実際(司会:福治康秀)
◎本村真
・ 沖縄県では子どもの貧困率が日本平均の2倍。
・ 貧困とは、収入の絶対的・相対的な低さに加えて、養育者の不安定要素がみられる場合を指している。例えば身体・精神疾患、親族との関係の薄さ、不十分な雇用環境でも受け入れてしまうこと、家計管理がうまくできないこと、などがある。
・ 貧困にさらされた子どもは自己肯定感が低下し、チャレンジしない、あきらめが早い、人に頼れない、自分を軽視するようになりやすい。なので子どもの自己肯定感を高める支援が必要である。
◎上間陽子
・ 社会学的な調査によって子どもの生育環境をはっきりさせる必要があると感じた。
・ 若年出産の問題と、風俗産業の問題とは、別々の調査として設計したが、実際には対象には重なりがみられた。
・ 複数の暴力の被害を受け、身体の不快さを抱え、複数のアディクションを抱える人が多い。
・ 暴力を受けることによって、自己肯定感以前の問題を抱えていることが多い。暴力の体験を語ることができない。
・ 不登校が低年齢化してきている。
・ ピアグループの形成が難しい。
・ 風俗業界の厳しさを背景として、生の現場の厳しさが重層化してきている。
・ 支援や医療につながっていない人が多い。
・ 性虐待を受けている人が多い。
・ その人たちが、どうすれば相手を信じてケアを受けられるようになるのか?
◎當眞郁子
・ 母子生活支援施設なのに、母子分離せざるをえないケースもある。
・ 1950年代から複合的な問題を抱えた人たちが入所するようになった。DV、精神疾患、虐待、家族問題、借金など。
・ 近年は若年の入所者が増えてきている。2016年からは10代が10〜20%を占めている。入所以前の家庭環境の問題、未婚、中卒といった問題がよくある。子育てのモデルになる人がいないまま母になっている。スマホばかり見て抱っこしない。
・ ネガティブな受け取り、対人関係の過敏さ、怒りや攻撃性、ストレス耐性の低さなどがよくみられる。
・ 子どもの貧困は愛着の崩壊によるところが大きいのでは?
・ 親族を巻き込みながら環境整備をする。虐待をした親でも、第三者が入ることで変わることがある。
◎横江崇
・ 弁護士が中心になって運営している子どもシェルターは全国に18ヵ所ある。主に中卒から20歳までの女性の子どもをみている。虐待による家出のケースが多い。児相では18歳や19歳の子どもへの支援はできない。
・ 普通の家で大人といっしょに生活をする。安全、食事、相談相手、受診の同伴、生活支援、自立支援の準備などを提供する。入所は2ヶ月ほどがめど。自立支援までは2ヶ月間では難しい。
・ それぞれの子どもに担当弁護士をつける。   

●シンポジウム   虐待の現場対応の実態(司会:原田聰志)
◎児童精神科の立場からみた虐待対応の実態について(原田聰志)
・ 背景に虐待があるのは外来を受診した子どもの約5%であった。そのうち5歳以下が7割であり、身体的虐待が多かった。6歳以上は3割であり心理的虐待が多かった。
・ 虐待を受けた子どもには知的発達症、自閉スペクトラム症、愛着障害、気分障害、解離性障害などがみられた。
・ 受診者のなかには以下のようなケースもあった。児童相談所とつながっていない。過去に虐待があり親子関係が不安定になっている。児童相談所に通告しても一時保護されない。入院後に自宅に帰すことが難しい。
・ 医療と児童相談所の役割分担が必要。
・ 親の面接が重要。親も多くの問題を抱えていることがある。
・ 支援者はどうにも答えの出ない問題に対して、あせって結論を出さずに、耐えて待つ力が求められる。
◎児童虐待の現場からー児童相談所の報告ー(後野哲彦)
・ 児童相談所には4つの機能がある。〇堋村相談機能。∩蠱無’宗0貉保護機能。ち蔀峙’宗
・ 沖縄はDVが多く、実父の加害が多い。
・ 心理的虐待についての警察からの通告が非常に多い。
・ 軽症の人が多すぎると、緊急性の高い重症ケースの対応に注力できなくなる。またリスク管理が難しい。
・ 一時保護される子どもの数は全国的に増えている。それは児童福祉司が1人あたりに担当するケースが増えていることを意味する。
・ 社会的養護(施設入所や里親)は1割ほどであり、9割の子どもは自宅に戻る。
◎児童虐待について〜児童相談所嘱託弁護士からの視点〜(松山清一郎)
・ 一時保護は親権を一部制限することであり、児童相談所は親権者と真正面からぶつかることが想定されている。
・ 一時保護は2ヶ月以内にすることが原則であり、延長のためには家庭裁判所の審査を受けることが必要。
・ 施設入所になっても2年たてば家庭裁判所の審査を受ける。措置入所については家庭裁判所の審査は厳しく、証拠を求められる。身体的虐待は証拠を提示しやすいが、心理的虐待では証拠がはっきり提示しにくいケースもあり却下される可能性がある。
・ 心理的虐待は対応が難しい。証拠を集めにくい。保護者も虐待の事実を認めず、児童相談所と保護者の対立が激しくなる。適切な措置先が確保できるかという問題もある。        
・ 児童相談所は一時保護をためらうべきではない。必要に応じて親子分離は行われるべき。でもそのあと行うことについては児童相談所の選択肢は充実していない。
・ 市町村、病院、関係機関、地域住民などの社会的資源で支えていく必要がある。子どもたちの成長のためにはたくさんの大人の支援が必要。
◎虐待の現場対応の実態(川二三彦)
・ 児童相談所の所長は過半数が行政職であり、児童相談所の勤務経験も5年未満の人が4分の1いる。
・ 児童福祉司の6割は福祉職。経験は3年未満が過半数であり、ベテランが減ってきている。
・ 児童福祉司のスーパーバイザーは本来は指導だけに当たるべきだが、ケースを担当していることも多い。経験も5年未満が3分の1。スーパーバイザーの育成が大きな課題。
・ 新任職員への教育期間も確保できないことがよくある。
・ 多忙過酷→短期間で異動→未経験の人が増える→専門性の確保が難しい、という悪循環が起きている。
・ また未経験者の増大→マニュアルで細かく指示→マニュアルを覚えることに終始→自分で考えられなくなる、という悪循環も進んでいるのではないか?
・ 人を増やせば足りるのか?研修をすれば足りるのか?求められるのは「働き続けたい」と思える環境である。
・ 現在の児童福祉司は忙しすぎて、個々のケースについてじっくり考えるソーシャルワーカーとしての醍醐味を奪われている。ケースワークの復権が必要では?

●共催セミナー  自閉スペクトラム症と併存症のつながりとつらなり:不安・抑うつ・強迫(岡田俊)
・ 自閉スペクトラム症に関わる問題として、(斬絃匹多い、⊃巴拍臙佑砲話しないが特性のある人が多い、の2点がある。
・ 併存症と本来の特性の関係は?
・ 自閉スペクトラム症の世界的な増加の背景には以下の要素がある。‐霾鷁充匆顱▲ートメーション化で対応できない判断を求められること。2礎祐僂簑人誉に対する寛容性の低さ。ぜ匆馘スキルを学ぶ場の減少。
・ 特性が生きづらさにつながりやすい社会状況。その結果「特性」の「障害」化が起きているのでは?
・ 特性が育ちに与える影響には以下のものがある。 嵳椣藜圈嫉」関係。⊃搬料の発達。「対環境」の関係性。っ膣峇愀検
・ まずは併存症と考えて、特性による環境への不適応とつながりがあるときに二次障害と呼ぶべき。でもスパッと分かれない。
・ 自閉スペクトラム症にはさまざまな不安が伴う。重度よりも軽度の自閉スペクトラム症特性の方が不安を高める。
・ トラウマ反応も起こしやすい。以下の理由でトラウマになりやすい。(弧を予測できない。∩案前野からの扁桃体活動の抑制が低下している。B慮海鮓斥佞砲靴得依するのが苦手。
・ 強迫症が効率に併存する。ただ強迫症は自閉スペクトラム症の特性の延長線上にあるため注意が必要。
・ 子どものうつ病には以下の特徴がある。〕泙Δ諜なが目立たずに焦燥が前景に出ることが多い。⊆然軽快が多いが再燃も多い。身体症状が多い。ぜ殺企図が多い。コ慘歪祺次引きこもり、不登校、家庭内暴力、を伴うことがある。μ物療法への反応に乏しい。
・ 子どもの双極性障害には以下の特徴がある。”汰蠅諒儔修急速。不機嫌や焦燥が多い。ADHD、反抗挑発症、素行症、不安症の併存が多い。さな調整薬よりも非定型抗精神病薬の方が有効。ゲ畩蠖巴任侶念あり。
・ 双極性障害かうつ病か区別がつかない状況は子どもではよくある。

●福祉に関する委員会セミナー   あらためて子育て支援、在宅支援を考える(司会:井出浩、奥野正景)
◎「ネグレクトと呼ばれる家庭」への支援(子どもの居場所「ひだまり」の報告)(畠山由美)
・ 以下の2点を持った子どもの居場所が必要と考えて、NPO法人を立ち上げた。24時間年中無休の相談室、∋劼匹發鯒颪瓩蕕譴觧楡漾
・ 当初は子どもを中心とする支援を考えていたが、活動するなかで母親の子育て支援に力を入れるようになっていった。
・ 日光市家庭児童相談室は官民協働で運営している。
・ 里親もしている。親と分離された子どもたちはみんな、やっぱり自宅にいたかったと言う。
・ 「ひだまり」では、_隼・育児の手伝い、居場所の提供、ステップハウス、こ惱支援、ナ品の提供、を行っている。
・ 乳幼児のための居場所も作った。
・ 居場所のいいところは以下の点である。〇楡瀑所よりも親の同意を得やすい。∋抉膽圓親との関係を築きやすい。子どもや家庭の現状がわかり適切な対応ができる。
・ 家庭環境が改善すると親の力が回復する。
・ 大切にされる体験は子どものやる気を起こさせる。
◎子どもと家族支援(北川聡子)
・ モットーは「1人の子どもを育てるには村中の大人の知恵と愛が必要」。
・ ニーズがあれば無許可でもやっていく。
・ 発達の原動力は肯定的な感情(欲求)。
・ 子どもの最善利益を守るためには家族支援が必要。
・ 障がい児を持つ親はネガティブな感情を抱くことがあって当たり前。感情を共有できるようにグループミーティングを取り入れている。
・ 24時間のサポート体制が必要(夜に大変なことが起きることあり)。
◎子どもをどう護るか  後追い型・摘発型から予防型・支援型へ(滝川一廣)
・ 予防型・支援型の関わりは大変だけどモチベーションが持てる仕事。
・ いまの児童相談所の摘発型の関わりはモチベーションが持ちにくい。
・ 虐待防止法の成立以前は、まずは在宅生活のサポートをしようとして、どうしてもダメなときのみ施設入所にしていた。いまはとにかく一時保護をする。結果として子どもは荒れる。ほんとうに施設が安心安全なのか?
・ 「虐待」という概念は1960年代のアメリカで生まれた。摘発型の介入とセットだった。
・ 膨大な予算とシステム整備を行い続けているのに、アメリカの虐待死は先進国でいちばん多い。なぜなのか?またなぜ日本は自分たちよりも成績が悪いアメリカのやり方を取り入れたのか?
・ アメリカは通告が義務化されている。単純計算で子ども100人のうち3人に当たるくらい膨大な通告がなされている。しかし実際に虐待だったのはわずか30%だったことがわかっている。
・ 通告の体制を厳密にしていることで、かえって取りこぼしが起きていると考えられる。また子どもがケガをしても親は(虐待を疑われるので)病院は連れていかないことが起きている。
・ スウェーデンもかつては摘発型だったが、予防型に切り替えた。虐待死は少ない。日本も方向転換できるはず。
・ 日本では単純計算で子ども1000人に6人が通告を受けている。しかし実際に虐待だったのは何件だったのかを厚労省は公開していない。これでは科学的な支援策の立案はできない。
・ 日本の虐待死の件数はほぼ横ばいで50人/年。14歳までの交通事故死は70人/年。14歳までの子どもの自殺は90人/年。 これら全体を見た上で支援策を考える必要がある。
・ 虐待死は0歳が多い。原因として圧倒的に多いのが、子どもが泣き止まなくて親がいらだったこと。赤ちゃんが泣く理由を見きわめるには心のゆとりがいる。
・ 全ての妊婦に対して子育てのサポートをすることが大切。セーフティネットを作らないといけない。

 

写真1   学会の会場である「沖縄コンベンションセンター」。花笠をイメージしたという建築で、いりくんだ造りになっている。

 

写真2   ホテルの近くのタコス店で食べたナチョス。お客さんはほとんどが海外の人だった。

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2019年12月日録1

12/1(日)  地域の子ども会の廃品回収にやすみと参加した。トラックの荷台に乗って移動し、地域の人たちが出してくださったリサイクルゴミを集めて回る。やすみはよほど楽しかったようで、「ゴミ発見!」と叫び、歌いながら走ってゴミを運んでいた。大勢で共同作業をして、しかも成果が目に見えるので、子どもたちも楽しそうだった。大人と子どもがいっしょに汗を流して働くことは、とてもいい経験になると思う。
12/3(火)  看護学校の精神科講義の5コマ目をした。学生さんたちは精神科に関心がある人とない人に別れてきているようだった。関心がある人の多くは、身近な人に精神疾患の人がいたり、子どもに発達症の心配があったり、何らか悩んだ経験があるようだ。やはりきっかけがあると学びたくなるし、きっかけがないと意欲が湧かないのだろう。その意味では「いかに多くの学生さんに精神科に関心を持ってもらえるか?」が講義のもっとも重要なポイントになる。現場の臨場感が少しでも伝わるように工夫しないといけない。
12/8(日)  映画『アナと雪の女王2』(監督:クリス・バック、ジェニファー・リー、2019年、アメリカ)を観た。子どもたちが大好きな映画の続編だ。他のファンタジーにも共通していると思うが、人間の世界と夢の世界があり、その間を行き来できる存在がある。はざまの存在は2つの世界に豊かさをもたらすことができるが、どちらの世界にも居場所がなくアイデンティティの確立に苦労しやすい。はざまの存在の葛藤が描かれているという意味では、すごく古典的な作品だと思った。非常に緻密にできているが、あまりに緻密だと「ハチャメチャさ」が失われてしまう面がある。この世の価値観から突き抜けた野性味もないといけないから、芸術的な創作は難しいと思った。
12/10(火)  小学校で子どもの相談を受けた。子どもの問題は子ども自身の課題(発達症など)によることもあるが、家族の状況や接し方、学校の状況、友人関係、学校以外の居場所があるか、モデルとなる人がいるか、といったいろいろな点が関係する。なので相談の目標は、どの要因がどのぐらい問題に関わっているのかを評価し、支援法をアドヴァイスしたり、必要な支援機関につなげたりすることにある。全部を医療機関で診療するのは無理だし、無駄なことでもある。問題が起きたときに早期に関わり、適切な評価をできる人がいれば、子ども・保護者・学校のいずれもが助かるのではないだろうか?
12/11(水)  コレステロールや中性脂肪が高いため、毎月内科に通っている。採血検査がないときは、血圧や体重などを確認して医師とお話するだけだ。でもこれがダイエットに向けての動機付けになっており、毎月少しずつだが体重が減っていっている。体重を落とせば僕の場合はコレステロールなどは正常範囲になり、おそらく通院を終了できると言われている。体重を落とすというのは食事のカロリーを減らしたり運動を生活に取り入れれば良いだけなので、理屈上は非常に簡単だ。ところが実行するためには自分の生き方の全体を変えないといけない。僕の場合は冒険や挑戦を求めすぎるところがあり、自分がやり過ぎないようににブレーキをかける必要がある。またプレッシャーを感じる活動が多いので、リラックス法を意識する必要がある。内科通院は哲学的な感じだ。僕はいま人生の折り返し地点におり、物事の見方を変えないといけないのだろう。

 

写真1   地域の廃品回収にて。トラックの荷台に乗ったり、リサイクルゴミを集めて回ったりする。やすみはよほど楽しかったようで、歌を歌いながら走ってゴミを運んでいた。

 

写真2   イオンモールでアートネイチャー作品を作るコーナーがあった。響はハンコを押してオリジナルハンカチを作るのに熱心に取り組んだ。

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2019年12月日録2

12/11(水)  の続き   人吉市の認知症初期集中チームの集まりで、精神科の地域支援について講演した。通常は地域包括支援センターや社会福祉協議会、保健センター、警察、精神科病院などのスタッフが集まるが、この日はさらに多様な行政職の人たちが集まっていた。地域の困難事例は尽きることがないが、関わる人たちが意見交換をしながら対応を考えていけば、少しずつでも前進するケースが多いと思う。問題は多職種で意見交換する地域文化があるかどうかだ。人吉球磨のような小さな地域の方が、支援者どおしで顔見知りになりやすい。密に連絡を取り合えるつながりを作れれば、あとはひとりでに支援体制が強まっていくと思う。 
12/15(日)  映画『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(監督:ジェイク・カスダン、2019年、アメリカ)を家族で観に行った。『ジュマンジ』は若者たちがゲームの世界に入り込んで冒険する映画で、わが家では何度も繰り返し観ている。いろいろな動物が出てくるので、動物好きな響は特に大好きだ。シリーズ化されており、今回の映画はその4作目に当たる。もともとお笑いの色合いが強く、特に深い意味がある映画ではないはずなのだが、友情や献身、恐怖の克服や老いといったいろいろな要素が盛り込まれている。深いばかりの映画では息が詰まるが、軽い映画だからこそ逆に深い意味が伝わる。真理を追求しようと思ったら、反対に真理とは縁がない要な遊びを追求する方がいいのかもしれない。
12/17(火)  若いころからの友人R君がはるばる福岡から話しに来てくれた。R君によれば会うのは2年ぶりだ。出会ったのは東京だが、たまたま同じ九州にR君も住んでいる。1,2年ごとに会い続けている友人はR君ぐらいで、僕にとっては自分を定点観測してくれているような貴重な友人だ。
   R君とは同じ年齢なこともあって、人生の課題が重なることが多い。育児の問題、家族関係、仕事の課題、老いを感じ始めたこと、などいろいろ話した。でも結局のところ、「自分のライフワークとは何か?」という疑問が会話の中心だったと思う。種から芽が出てやがて大きな樹木になるように、自分の生き方から成長した生産物がほしいというのがR君の意識下の思いなような気がした。僕のように「地域の人たちが心の相談を受けやすくなる」という1つのミッションを追い続けていることが、R君にはうらやましく感じられるのかもしれない。
12/18(水)  スクールカウンセラーのMさんの協力のもとで、地域の小中学生や保護者と面談をした。現代は発達症の子どもが増えていることもあって、クラスが落ち着かない状態になりやすい。時代に合わせた教育制度の改革が求められるところだ。精神科の側から支援できる子どもはほんの一部だが、落ち着いた学級環境を作るお手伝いができればと願う。

 

写真3   大掃除の窓ふきを手伝おうとするしずく。服が全身びしょびしょになってしまった。

 

写真4   響の保育園の発表会。僕は行けなかったが、「さるかに合戦」の栗の役をできたそうだ(美紗さん撮影)。

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2019年12月日録3

12/18(水)  の続き   精神科で診療しているといろいろおかしなことが起こる。その1つが「症状の軽いケースの方が逆に診療に時間がかかる」ということだ。普通なら「病状の重いケースの方が大変だ」と感じるが、実はそうではないことが多い。病状が重いほど症状がはっきり表れるし、対応もパターン化されている。逆に病状が軽いと症状ははっきりしないことが多く、診断も付けにくい。治療方針も立てるのが難しく、今後の展開の予測が必要になる。経過にもいくつかの可能性があるので説明にも時間がかかることになる。
   人吉球磨地域では精神科受診のしきいがかなり下がっており、ありがたいことに早期介入はしやすい状況だ。でも一方で精神科スタッフにとっては、はっきりしないケースが増えており、より決め細やかな対応が求められている。僕自身も診断がはっきり付かない軽症例への対応力を付けていく必要がある。 
12/24(火)  クリスマスなので、サンタクロースの格好をして子どもたちにプレゼントをあげた。去年まではびっくりしたり怖がったりしていたのだが、今年は子どもたちが簡単に僕だ見破ってしまった。子どもたちは成長していくので、神話や物語の世界から徐々に脱却していく。親としては少し寂しい気がした。
12/26(木)  同年代の友人たちとの食事会があった。「人生をかけて何に取り組んでいくか?」という悩みを持つ人が多く、共通性があると感じた。自分の人生を「目標に向けて進んでいくストーリー」として見たくなるのかもしれない。また自分のためだけでなく、誰かのために尽くしたいと感じやすいのかもしれない。人生の目標達成若いうちから探すことには、大きな意味があるのだと思った。
12/29(日)  熊本市にある慈恵病院のこころの相談に出かけた。慈恵病院は産婦人科の病院だが、多重課題を持つ妊婦さんの保護も積極的に行っている。ただ妊娠出産の期間には産婦人科の立場から関わりやすいが、そのあとのケアは精神科の役割になる。産婦人科と精神科が協力すれば、子育ての支援もスムースに進みやすい。養育困難事例の予防につながることであり、社会的な意義は大きい。慈恵病院は全国の産婦人科機関のモデルになれるような病院だと思う。

 

写真5   熊本市で開かれた「アートアクアリウム城」。金魚と現代アートを融合させた展示で、伝統的で幻想的な世界が広がる。

 

写真6   友人たちとの食事会。子どもがたくさん集まるとお祭り状態だ。

 

写真7   友人の鶴上寛治さんが響を抱いてくださった。地域文化のために多大な貢献をされている。

 

写真8〜9は熊本市動植物園にて撮った写真です。


写真8   子どもたちは何回もメリーゴーランドに乗りたがった。夢の世界に入れるのだろう。

 

写真9   響はカバが大好きで、ジッと見ていた。   

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北海道への職員旅行 2019年11月6日(水)

   僕の勤務先では年に1回の職員旅行があります。日帰り・1泊・2泊といくつかのツアーがあり、自分で選べます。僕は以前は2泊を選ぶことが多かったのですが、勤務の都合や家庭の用事などがあり、そのときの都合で決めています。行く先にはあまりこだわりません。職員旅行は形としては観光なのですが、実際には普段話せない職員さんたちと話したり人柄を知ったりできるところに意義があり、行き先自体にはそれほど意味はないと思うからです。
   今年は勤務の都合で北海道2泊のツアーにしました。美紗さんが北海道をとても好きですので、いずれ家族で行くときのための下見にもなります。僕は北海道には何度も行っていますが、観光をしたのは1回しかなく、特に今回の行程である函館(はこだて)・札幌(さっぽろ)・小樽(おたる)は観光したことがないのです。
   去年も北海道のツアーは予定されていたのですが、2018年9月6日の「北海道胆振(いぶり)東部地震」の被害がひどかったため、中止になりました。今年は9月に予定されたのですが、台風の直撃で飛行機が飛ばなくなり、またしても中止になりました。それでも行きたいと希望した職員が多かったために、11月に再度計画されました。今回は台風や悪天候がなく、無事に行けました。
   新千歳空港から函館は地図で見ると近そうに見えますが、とても遠いです。バスは高速道路を走り続けますが、結局4時間以上もかかりました。しかもその間の風景がずっとシラカバやカラマツなどの森と丘の連なりなのです。森と言っても九州の森とは質的に違い、針葉樹が多いのですが、その広大さに驚かされます。このように広い土地に点々と集落があるのなら、精神科の医療システムはどのようになっているのだろう?受診しようにも車でかなり時間がかかるのではないか?認知症になって運転できない人たちはどうしているのだろう?などと次々疑問が湧きました。
   ツアー自体はとても幸せなもので、メンバーのまとまりがよく、雄大な景色を見たり、おいしいものを食べたりできました。普段の仕事の苦労や人間関係などについても話を聞くことができました。みなさん医療職ですので、いくら仕事が大変でも患者さんたちがよくなっていっていれば、モチベーションを保てるんだと感じました。逆に精神科に長期入院している患者さんたちの病棟にはなかなか治療に反応しない難しい病状の人が集まっており、職員もやりがいを感じにくい状況があります。職員の精神衛生の改善のためには、長期入院の患者さんたちへの新しい角度からの治療に取り組まないといけないと感じました。
   さて旅のなかで特におもしろかったのが、2日目の札幌の夜です。ツアーの行程が終わったあとは、自由時間です。同僚の提案でゲイバーに行くことになりました。僕は鹿児島のゲイのお店には1度行ったことがあるのですが、ショーや話術で楽しませる内容で好感を持ちました。そこで行ってみることにしました。メンバーのまとまりがいいので、参加者がどんどん集まり、女性大勢と男性少数で出かけました。
   お店はビルの地下にある小規模なもので、ショーはなく、いっしょにお酒やお茶を飲む形でした。ゲイの方が3人で切り盛りしていました。僕の前に座ったRさんは背が高く見た目が華やかな方で、男性の体に生まれたけれど女性と自覚している人でした。小学生の頃から女性の服装に憧れるようになったそうです。次第にRさんは「自分は男性を好きなんだ」と自覚していきますが、家族との関係は難しく、「敵」のようになっているそうです。「通常のカミングアウトは修羅場になる、殴り合いのケンカになったりする」とのことですから、大変ですね。
   性的な話もいっぱい出てきました。Rさんは非常に率直で、どんな話題でもさらっとおもしろく話します。女性ホルモン注射を受けるときの様子、性転換の手術は費用や手続きの問題があり簡単に受けられないこと、恋愛対象の好み、恋愛のもつれなど、際どい話題でもスッと進んでいきます。あまりにもオープンなので、こちらは笑ってしまうのでした。
   そのとき性虐待を受けた子どものケアについての研修会を思い出しました。裁判などで使う可能性のある司法面接(客観性を高めた被害状況の聞き取り)では、子どもがどのように性的な行為をされたか・させられたかを詳細に聞き取らなくてはならず、性的な話題になってもひるんではいけないのです。ひるめば暗黙のメッセージとして相手に伝わり、客観性が低下します。そのためにオープンに話す練習をする時間があったのですが、ドギマギしてしまって難しかったでした。客観的に細部にわたって話を聞くためには、まずはこちらのタブー感を取り外さないといけないんですね。
   Rさんは普段の生活についてもユーモア混じりに話してくれました。夜の仕事なので昼間に外に出ることは少ないが、出かけるとまわり(修学旅行生など)が気づいてざわつくので出かけにくい。トイレは女性トイレに入るが、まわりが気づいたとしても男性よりは女性の方が受け入れてくれやすい。料理が好きで、自分で作って食べるのが楽しみ。テレビに出ているゲイのように特殊能力を持っているわけではない。仕事ではあらゆる年代と職業の人と話せるので、世界が広がっておもしろい。
   Rさんの話を聞きながら、自分自身を振り返ってみると、「なぜ異性愛者なのか?」という問いには「なんとなく」という以外に確固たる答えがないことに気づきます。「なぜ性的な欲求があるのか?」「性とは何なのか?」といった問いについても同じです。ただ多数派の側に立っていると疑問を感じることは少ないです。少数派の側に立つと、絶えず摩擦感や小さな圧迫にさらされることになります。そのぶん自分の存在の基盤を考え抜く機会は多いのでしょう。   
   ヨーロッパの文学の古典を見ると、同性愛者の作品が多いことに驚かされます。古代ギリシャでは同性愛が普通の文化になっていたですし、その後の弾圧の時代のなかでも活躍した人はいました。僕の知る範囲ではシェイクスピア、オスカー・ワイルド、E・M・フォースターといったすばらしい創作家たちは同性愛の経験を持ちます。生きていくなかで摩擦感にさらされることが、未来的な仕事には不可欠なのかもしれません。
   それだけ深く掘り下げた話をしてくださったのですが、Rさんとの別れはあっさりしたもので、時間がきて、お金を払って、お店を出ました。自分の「あたりまえ」な生き方が揺すぶられたので、少し船酔いしたような感じがしました。おそらくこころの柔軟体操のようなもので、普段決まりきった感じ方や考え方しかしていない部分を、ほぐしてもらったのでしょう。Rさんのお話には、精神科の支援にも通じるものがあります。困っている人の視野を広げ、多角的に現実を見れるようにしていくことが、人生相談の本質だと思うからです。僕には性的な話題でオープンになることは難しいです。ですがより多様な相談を受けられるように、自分のこころの柔軟性を高めていきたいです。

 

[追記]   帰りに羽田空港に着くと、断水になっていました。トイレには手洗い用にペットボトルの水が多数置いてありました。また帰りの鹿児島行きの飛行機が「悪天候のために、場合によっては引き返す」と放送がありました。人生には予定外の出来事がつきものですね。

 

写真1   バスの窓から見た新千歳空港の近くの景色。樹木や丘の感じがイギリスの風景と似ている。

 

写真2   有珠山(うすざん)の展望所から見た風景。空間が広大だ。

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2019年11月日録1

11/3(日)   吉田病院の文化祭である「紅葉祭(こうようさい)」があった。文化祭は精神科病院を地域に向かって開き、地域の人たちに関心を持っていただく絶好の機会だ。まずは地域の人たちに足を踏み入れてもらい、精神科病院がどんなところなのかを知ってもらうことがいちばん大事だ。僕は実行委員長をしているが、直接的な準備はほとんどしていない。たくさんのスタッフが入念に準備をして当日になった。来場される方も年々増えていて、うれしい限りだ。ドクターたちによる「気になるセミナー」も参加者が増えてきている。「精神科の話題を気楽な雰囲気のなかで聞きたい」というニーズがあるのだと思う。秋に開かれるお祭りはあちこちであるので、お客さんに「吉田病院でしか得られないもの」を持って帰っていただけるように工夫していきたい。
11/10(日)   美容室「レッドヘア」に家族で出かけた際に、近くの南陵高校(総合農業科など)の文化祭があることを聞いた。「お昼ごはんを食べれたら」くらいの気楽な気持ちで行ってみた。着いてみるととても賑わっており、すでに販売物(学生さんが作ったハムなど)のほとんどが売り切れた状態だった。また敷地がかなり広大で驚いた。僕たちはほんの一部しか歩けなかった。お赤飯やフランクフルトなどを買うのにも、列に並ばないといけなかった。並んでいる途中に、子どもたちは高校生のお姉さんたちに「かわいいね」と声をかけてもらっていた。福祉課に所属していて、保育士や看護師、警察官を目指している人もいた。「若い人は人生がいまからだから希望があるね」と美紗さんと話した。普段は高校に足を踏み入れることはないが、学生さんたちの活気が伝わってきて気持ち良かった。
   その足で近くに住むMさんのお宅を訪ねた。Mさんはパティシエとして活躍してきたが、自宅の離れを改装して小さなお店を開くそうだ。いわゆるお店の機能だけでなく、人がお菓子を学びに来たり、リラックスしに来たりできるような空間を目指している。お菓子屋さんはお菓子の味が大事なのはもちろんだが、あわせてお店の雰囲気やお店の人のカリスマ性も問われる。Mさんは腕はすばらしいし、人柄もとてもいい。だが真面目すぎて問題に真正面から取り組みすぎて疲れてしまわないかが心配なところだ。僕たちにできる形で応援していきたい。
11/12(火)  湯前町のこころの相談で、保健師さんと地域を訪問した。発達症がベースにある成人の引きこもりの事案だった。成人の引きこもりのケースでは、なかなか支援機関とつながるきっかけが見つからないまま月日が過ぎてしまうことが多い。まずはじめに相談できる窓口が必要だ。いまなら支援体制が進んでいて、保健師さんにご相談いただければなんらかの進展があることが多いが、以前はそうではなかった。成人の引きこもりに悩む家族の方も多く、僕もなんらかのお手伝いができればと思う。

 

写真1   人吉球磨は朝霧が深い。

 

写真2   あさぎり町にある美容室「レッドヘア」にて。美容師の林田直樹さんのお母様・咲子さんに子どもたちはいつも遊んでもらう。ガレージでピクニックをしている。

 

写真3   あさぎり町にある南陵高校の文化祭「南陵祭」にて。賑わっており、13時過ぎに着いたが、ほとんど売り切れてしまっていた。

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2019年11月日録2

11/12(火)湯前町PTA家庭教育講演会に招いていただき、「発達症の二次障害」について話した。発達症の子どもは、小学校の高学年から高校生ぐらいの年代で、病状が複雑になり二次的な問題が起きやすい(対人トラブル・暴力・ゲーム依存・引きこもり・性的な問題・自傷行為や自殺企図・盗みなど)。現場の教員や支援者が苦労しているのも、多くは二次障害への対応だ。「これが僕にできるいちばん人の役に立つ話なのかもしれない」と感じた。参加者は90人ほどあり、保護者や教員に加えて地域で支援に関わるさまざまな立場の方がおられた。主催してくださったPTAの皆さんの熱気に感銘を受けた。
11/13(水)  人生で3度目のぎっくり腰になった。朝起きたときが特に痛く、起き上がったり立ち上がることが難しい。普段は意識しないが、いざ痛くなってみると、日常的な動作のほとんどが腰の筋肉を使うことがわかる。「腰」という漢字のとおりに、体の動きの要所なのだろう。
  同僚の看護師さんたちは職業柄、ほとんどがぎっくり腰の経験者だ。僕は彼らのように患者さんの介助の仕事(腰への負担が非常に大きい)をするわけではない。それでもぎっくり腰になるので、腰への物理的な負荷だけでぎっくり腰になるわけではないことがわかる。精神的なストレスも大きいのではないか?僕は課題に1人だけで取り組もうとする癖をやめて、自分の精神的な負荷を減らしていかないといけない。
   地域の事業所や入所施設で発達症の子どもや大人の面談をした。課題は人それぞれだが、支援がうまくいっていないケースに共通するのは、本人も周囲も適切な見立てを得ていないことだ。病状を正確に把握し、問題の要を射抜く見立てを提示できれば、あとは時間と共に落ち着いていくことが多い。僕は地域支援をしながら、ひたすら「こじれたケースの見立て」を練習しているようなものだ。
11/15(金)   「精神保健福祉ボランティア養成講座」で総論を話した。2年に1回開催されるもので、週1回で5週間にわたって多彩な講師陣が話す。地域の方が40人ほど参加してくださっていたのでうれしかった。精神科分野に関心を持つ地域の人が増えてくだされば、それだけ早期の介入がしやすくなる。精神科医療は医療の1分野であるが公共性が高く、民間病院が主に担ってはいるが、公的機関の社会サービスに近いものだと思う。
11/17(日)  友人がDV被害にあってしまい、転居先が決まるまでシェルター的に滞在することになった。公的なシェルターはハードルが高く、借家などもすぐにはなかなか見つからないので、行き場がなくて困っている方も世の中には多いのではないか。DVの問題は客観的な事実確認が難しく、公的な機関だけでは対応しにくい面がある。民間のヴォランティアの方が動きやすい面がありそうだ。

 

写真4   庭に霜がおりた。

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